歩くことはメンタルにも効く!
イライラしたり気分が落ち込んだりしたとき、みなさんはどんな方法でストレスを発散していますか?
実は単純に「歩くこと」がストレス発散になり、うつうつ気分を吹き飛ばしてくれるようなのです。
メンタル面にもよい影響が
いろいろなストレス発散法がありますが、手軽で健康的なストレス発散法は、歩くことだといわれています。
歩くことは肥満予防や生活習慣病予防など健康によいといわれていますが、意外に知られていないのが、ウォーキングはメンタル面にもよい影響を及ぼすということ。
マイナス思考を吹き飛ばすセロトニン効果
10年以上にわたり、約5000人以上の高齢者を対象に行った研究調査では、歩くことによって骨粗鬆症や高血圧、認知症、うつ病などの予防が期待できることがわかったそうです。
また、ウォーキングなどの軽い有酸素運動をすると、それによって気分を安定させるセロトニンなどの脳内物質が出ることが知られています。
気分がへこんでいるとき、嫌なことがあって腹をたてているときなど、外に出て歩き回っていると、なんとなく気分が落ち着いてきたという経験はありませんか?
それは歩くことでセロトニンが活性化して「まぁいいか」と楽観的な気分になれたせいかもしれません。
運動不足と脳の健康
ところで、反対に運動不足は、脳の健康にも悪影響を及ぼすことが知られています。
最近では運動不足が、精神疾患の発症リスクとなり、経過を悪化させる要因になることがわかってきたそうです。
さらに運動不足になると、筋肉だけでなく脳も萎縮するといわれています。
平成30年度の国民健康・栄養調査によると、運動習慣のある人の割合は20代がもっとも低く、男性は17.6%、女性は7.8%。次いで30代は、男性19%、女性8.9%と低調気味。
若いから健康だから少々運動不足でも大丈夫と思わずに、メンタル対策のためにも積極的に体を動かしたいものですね。
歩数計アプリで楽しくウォーキング
新たにウォーキングをはじめるとなると、おっくうさがつきまといますが、一駅歩いてみたりいつもよりちょっと遠めのスーパーやコンビニまで足を延ばして歩数を稼ぐことなら、できそうな気がしませんか?
最近は、さまざまな歩数アプリが出ています。
例えば歩数計と連動してたくさん歩けばポイントがたまるものや、次々とモンスターを倒していくRPG風のゲーム形式になっているものなどもあるので、自分に合った歩数計アプリを活用して楽しみながら歩いてください。
<参考資料>
*「心の病を治す 食事・運動・睡眠の整え方」(翔泳社 功刀浩著)
*「歩き方で人生が変わる」(山と渓谷社 長尾和宏著)
*「平成30年国民・健康栄養調査」(厚生労働省)
*「健康21」(厚生労働省)