喫煙者も肩身がせまい?
誰はばかることなく紫煙をプハー……はたからはそんなふうに見える喫煙者ですが、実際は多くのタバコ吸いが「肩身がせまい」と感じているようです。
店内禁煙どころではない居酒屋事情?
屋内の喫煙が原則全面禁止になった健康増進法の一部改正の全面施行から1か月経ちました。
大人の社交場、居酒屋での喫煙状況はどうなったのでしょうか?
気になるところですが、新型コロナの感染蔓延による営業自粛で、居酒屋さんはそれどころじゃない状況に追い込まれているようです。
店内禁煙どころか、かんじんのお客が酒を飲みに来ないという惨憺たる様相を呈しているお店が多いと聞きます。
ようやく来店した客が「店内禁煙」と聞いて帰っちゃったといった、笑うに笑えない話があるとかないとか……。
「肩身がせまい」喫煙者が7割も?
それはともかく、改正健康増進法の施行をきっかけに禁煙に取り組もうとする人が61%もいたということです。
加えて「無理のない範囲でできればやめたい」という喫煙者は32.9%いました。
医療用品大手のジョンソン・エンド・ジョンソンが改正法の全面施行前に行なった喫煙や受動喫煙などに関する意識調査での数値です。
また、同調査によると、最近の喫煙環境の変化に「肩身がせまい」と答えた喫煙者が72.2%もいました。
さらに法改正は「歓迎」とする喫煙者は13.4%もいて、喫煙者の複雑で意外な一面を見る思いです。
一方で法改正による喫煙環境の変化は「迷惑」と感じる喫煙者も10.2%います。
周囲への迷惑を自覚している人は8割
受動喫煙による健康への影響が注目されていますが、喫煙で周囲に迷惑をかけていると考える喫煙者は、「とても」と「やや」を合わせて81%にものぼりました。
また、タバコを吸わない人から喫煙について非難やクレームを受けた人は66.2%いて、クレームに対して「申し訳ない、禁煙しようと思う」は52.4%でした。
「申し訳ないと思うが、禁煙しようとは思わない」喫煙者は32.2%でした。
「禁煙したい」「でもできない」……アンビバレントな感情に喫煙者も悩まされているようです。
ウソか本当か不明ですが、作家・随筆
家の内田百閒は幼稚園に上がる前からタバコを吸っていたそうです。
筋金入りの愛煙家ですが、そんな百閒先生も禁煙するかしないかで悩むことがあったんでしょうか?
<参考>
*「喫煙者7割『肩身狭い』」(東京新聞/2020.4.3夕刊)
*「禁煙と受動喫煙に関する調査」(ジョンソン・エンド・ジョンソン株式会社)
*「新潮日本人名辞典」(新潮社)