
更年期世代は目も乾く??
40代になったら、眼精疲労やドライアイがひどくなってきたなどということはありませんか?
もしかしたら、女性ホルモン不足が関係しているのかも……。
ドライアイが増えている
パソコンやスマホなど、日常で目を酷使することが増えた現代では、オフィスの乾燥やコンタクト使用の負担なども加わって、ドライアイに悩む人が増えているそうです。
ドライアイというのは、涙の量が不足したり、涙の質が悪くなったりして、目の表面の粘膜が荒れた状態。
目が乾くという自覚症状がなくても、目がショボショボする、疲れやすい、目がゴロゴロするといった不快感や痛みなどさまざまな症状があらわれてくるのだそうです。
ひどくなると目を開けているのもつらくなるといいます。
こうなると、仕事にも支障が出てきます。
女性ホルモンの低下で、目も潤い不足に
増えているといわれるドライアイですが、とくに更年期以降の女性ではドライアイに悩む人が多いそうなのです。
でもなぜ、更年期からはドライアイが増えてくるのでしょうか?
その背景の1つに女性ホルモンの低下があるといわれています。
皮膚の保湿や弾力を保っているのは女性ホルモンのエストロゲンの作用であることが知られています。
ですから更年期に入ってエストロゲンが減少すると、皮膚は萎縮して乾いた状態になってきます。
つまり、エストロゲン不足で肌の潤いが減るように、目の潤いも減っていくようなのです。
加えて加齢により目の粘膜が弱まることも関係しているといいます。
放っておかずに早めに受診を
ドライアイを放っておくと、コンタクレンズがつけられなくなったり、ひどくなると視力の低下につながることもあるといいますから、「たかがドライアイ」などと思わないほうがよさそうです。
また、ドライアイにはシェーグレン症候群など更年期ころから発症しやすい病気が隠れていることもあるそうです。
目に違和感があるときは放置せず、早めに眼科を受診することをおすすめします。
目を乾かさない工夫が必要
ドライアイをひどくしないためには、ふだんの生活環境の見直しが大事だといわれています。
たとえば、目を乾かさない工夫。
エアコンの風はそれだけで目を乾かす原因になるといわれていますから、室内にいるときや車の運転をするときには、エアコンの風が直接目に当たらないように気を付けて。
また、パソコンやテレビの画面を見るとき、視線が上向きになると目を大きく見開くために目が乾くそうです。パソコンやテレビは、画面を見るときに視線が下に向くように配置するとよいそうです。
さらにスマホやパソコンを見ていると、まばたきが減るのも目が乾く原因に。
意識的にまばたきを増やし、こまめに休憩を入れて目を休ませることも大事なようです。
お肌と同じように、目の健康にも心を配って、いつまでも潤いをキープしてあげたいものですね。
<参考>
*『更年期障害 これで安心』(小学館 堀口雅子監修)
*『ウィメンズ・メディカ』(小学館)