眼精疲労ってどんなもの?
家ではテレビ、電車では携帯とゲーム、そしてオフィスではパソコンといった具合に、私たちは知らず知らずのうちに、1日中目を酷使しています。 最近、目の疲れがなかなか取れないと感じている人も多いのでは? 長引く目の疲れは「眼精疲労」かもしれません。
近頃こんな症状はありませんか?
□ものがぼやける。
□涙がボロボロ出る。
□頭痛が起こる。
疲れ目と眼精疲労の違い
普通の疲れ目であれば、1時間程度目を休めれば治ります。
けれども、環境を変えたり、ひと晩ぐっすり眠っても治らないなど、目の疲労が持続することがあります。このように、極度に目が疲労している状態を「眼精疲労」といいます。
眼精疲労は、目が重い、まぶたがピクピクけいれんする、ものがぼやける、涙が出るといった目の症状が出るだけでなく、頭痛や肩こり、吐き気など、目以外の症状も伴います。
病気が隠れていることもあるので要注意。眼科でのチェックが大事
眼精疲労を起こしているときは、マッサージや温湿布をしても根本的な回復はのぞめません。また、「見えづらい」といった症状の陰には、加齢性黄斑変性症、糖尿病網膜症、網膜色素変性症などの病気が隠れていることもあります。
「見えづらい=眼精疲労」と自己判断をしないで、まずは、眼科で目の検査を受けて、原因を確かめることが大事です。
眼科の治療では、対症療法が中心になります。
ビタミン入った目薬(商品名:サンコバなど)を点眼します。
また、目の保湿も大切です。
涙は、角膜や結膜を常にうるおしたり、目の表面にある汚れや細菌を落とすなどさまざまな働きがありますが、角膜に酸素と栄養分を運ぶ大事な役割があります。
涙の量が減って、目表面が乾燥すると、細胞がきちんと働かなくなって目のかすみなどの症状がでてきます。そのため、ドライアイは眼精疲労の一因にもなります。保湿性目薬(ヒアルロン酸含有)を点眼して、目の乾燥をケアします。
そのほか、目の調節機能を改善する目薬(商品名:ミオピン、ミドリンMなど)を処方することもあるようです。
眼精疲労は、残念ながら特効薬はありません。現代人の多くが、抱える目のトラブルですが、ふだんの生活のちょっとした心がけで、予防・対策をたてることができます。
次回は、眼精疲労対策についてお話します。