おうち時間が増えると歯のトラブルも増える?
新型コロナウイルスの影響でおうち時間が増えた分、虫歯になったり歯槽膿漏が悪化するなど歯のトラブルが増えているといわれています。
あなたは大丈夫?
生活変化で虫歯が増加
おうち時間が長くなって、ついつい食べ物を口にする機会が増えてしまった人も多いのではないでしょうか?
東京新聞に「受診控えで急増 コロナ虫歯」(2020年9月8日付)という気になる記事が載っていました。
記事によると「おうち時間が増えて普段と違う食生活になった結果、虫歯が増えている」とのこと。
また、コロナ禍のストレスで奥歯を噛み締めて歯が欠けたり、歯槽膿漏が悪化するケースもあるといいます。
その一方で、新型コロナウイルスの感染リスクを心配して受診を控える傾向があり、受診遅れから歯のトラブルが悪化するケースが増えていると伝えています。
食べる量よりもダラダラ食べが問題
たしかに、おうち時間が増えると、ついついお菓子に手が出てしまうという声をよく聞きます。
でも、そんなにたくさん甘いお菓子を食べているわけではないのに虫歯になったしまったという人も。
どうしてなんでしょう?
専門家によると、虫歯の原因になりやすいのは、実は糖質の量よりも摂取頻度なのだといいます。
お口の中の虫歯菌は、砂糖や食べ物を分解して粘着質の物質をつくりだし、歯の表面に張り付くそうです。
そのままにしておくと歯垢の中で虫歯菌が増殖し、糖と結びついて酸をつくだして歯を溶かし(脱灰というそうです)、その結果虫歯になるとのこと。
つまり、少量でもダラダラ食べていたり、飲食の回数が多いほど口の中が酸性になっている時間が長くなるために、虫歯になりやすいことが知られています。
虫歯になりやすいおやつ
気を付けたいのが、アメやキャラメル、チョコレートなど、口の中に長時間残りやすいお菓子。
また、ジュースやスポーツドリンクなど、糖分を大量に含む清涼飲料水も虫歯の原因になりやすいといわれています。
アメや清涼飲料水は、おやつとして意識せずに食べていることが多いものですが、虫歯になりやすいことを意識したほうがよさそうです。
間食をするなら短時間に食べ終わるおやつにして、なるべく口の中に残らないように水やお茶を一緒に飲んだり、食べたあとに歯磨きをすることをお勧めします。
受診控えをする前に歯科に相談を
虫歯に限らず、歯茎が腫れたり、歯がグラグラするなど、歯のトラブルを自覚していても、新型コロナの感染リスクが心配で、歯科の受診を控えている人もいるかもしれません。
日本歯科医師会では、受診控えをする前に、まずはかかりつけ歯科医への相談をすすめています。
また2020年8月からは患者さんが安心して受診できるよう感染防止対策を徹底している歯科医療機関に対して、『みんなで安心マーク』を発行する事業を開始しているようです。
気になる人は参考にしてください。
<参考>
*「受診控えで急増『コロナ虫歯』(東京新聞/2020.9.8)
*「日本歯科医師会から受診に関するお願い」(日本歯科医師会 令和2年4月13日)
*新型コロナウイルス感染症等感染防止対策実施歯科医療機関みんなで安心マーク事業(日本歯科医師会)