おにぎりやお弁当のご飯は◎ 冷えご飯はダイエットや腸活にも
ご飯というと「太る」というイメージがあって、とかく悪者扱いされがちですが、実は「腸活」に有用でダイエット効果もあるようなのです。
腸は体の中で最大の免疫器官
腸といえば、栄養素の消化・吸収の働きが知られていますが、現在では病原体やウイルスから体を守ってくれる免疫システムにも深くかかわっていることがわかっています。
免疫機能の約7割が腸に集まって、腸は体の中の最大の免疫器官といわれています。単にうんちを作ってためる場所だなんて思っていたら、腸に怒られてしまいそうです。
注目を浴びる「レジスタントスターチ」
ところで、腸が人体の中で最大の免疫器官であることが知られるようになると、腸内環境を整える「腸活」に注目が集まりました。
腸内フローラ(腸内細菌)は、生まれたときから主に大腸に棲みついていて、菌の構成はヒトの顔と同じようにひとりひとり異なっているとか。
腸内には何百、千種類もの菌が住み着いていてそのバランスが重要であるといわれています。
よい腸内環境を整えるには、規則正しい食事をとること。そして栄養バランスを整えることだといいます。中でも今、レジスタントスターチを多く含む「ハイレジ食品」に熱い注目が集まっているようです。
効率よく腸内環境を整える
レジスタントスターチとは、消化されにくいデンプンのこと。この成分は加熱した炭水化物を冷ますことで増えることが知られています。
腸内細菌のエサとなる食物繊維は、水溶性と不溶性がありますが両方をバランスよくとることが大事だといわれています。
その食物繊維と同様の働きをするといわれているのがレジスタントスターチ。
しかもレジスタントスターチは、便をやわらかくする働きのある水溶性と便のカサを増す不溶性の働きをほぼ網羅しているために、効率よく腸内環境を整えてくれるそうなのです。
バランスよくとるなら主食は「冷えご飯」
レジスタントスターチは加熱した炭水化物を冷ますことで増える成分。おにぎりやお弁当のご飯は、レジスタンススターチを多く含むハイレジ食といえそうです。
ほかにもうどんやパスタなどの麺類も、冷製メニューを選ぶとよいといわれていますが、バランスのよい食事を考えると、主食、主菜、副菜がそろったご飯食に軍配があがるようです。
新型コロナウイルスをはじめ、寒い季節はインフルエンザや風邪などの感染も心配です。感染症を予防するには、食事で腸内環境を整えることが有効だといわれています。
また、腸内環境を整えることは、便秘解消はもちろんダイエットにも役立ちます。ご飯を食べない女性が増えている昨今、ここらでちょっとご飯を見直してみませんか?
<参考>
*「ご飯は健康食品です」(農林水産省)
*「大活躍!“ストックご飯”の極意」(NHK あさイチ2021年2月1日放送)
*「腸に働く米」「NO RICE NO LIFE PROJECT」(全国農業協同組合連合会)