栄養成分「GABA(ギャバ)」ってどんなもの
最近、チョコレートやコーヒー、サプリメントや特定保健用食品などで「GABA」という成分を多く見かけるようになりました。
いったいどんなものなのでしょうか?
アミノ酸の一種
GABAは「Gamma-Amino Butyric Acid」の頭文字をとったもの。日本では「γ(ガンマ)-アミノ酪酸(らくさん)」とかギャバと呼ばれています。
GABAはアミノ酸の一種で、さまざまな植物や動物など自然界に広く存在しているそうです。
人間をはじめとするほ乳類では脳や脊髄などの中枢神経に特に多く存在し、脳のニューロン(神経細胞)とニューロンの情報の伝達を行っている神経伝達物質として働いていることが知られています。
神経を落ち着かせる働きが
神経伝達物質は、気分や感情、性格、さらには記憶力などにも重要な役割を果たしているそうですが、GABAには興奮した神経を落ち着かせる働きがあり、ストレスを緩和したり、興奮状態を押さえて眠りに入りやすい環境を整えてくれるといわれています。また、高めの血圧を下げる働きがあることも報告されているそうです。
ストレスにより不足してしまう
GABAは睡眠中に体内で合成されるそうですが、強いストレスにさらされると大量に消費されてしまうといいます。
何かとストレスが多い昨今。イライラ、カリカリすることで精神を安定させる働きのあるGABAが不足気味に。さらに睡眠のリズムが乱れたり、またストレスから熟睡できなかったり血圧が高くなったりする人も、GABA不足が気になりますね。
GABAを含む食品
GABAは食品からも摂取できることから、GABAが入ったさまざまな食品や飲料が人気のようです。
ちなみに、GABAが多く含まれる食品には、トマトなどの野菜や発芽玄米、そば、キムチなどの発酵食品があるといいます
ストレスが多いと感じている人は、GABAの摂取を心がけてみるとよいかもしれませんね。
<参考>
*「天声こども語」(朝日小学生新聞 2021/5/31)
*「健康増進のしおり」(日本栄養士会2011-3)
*「健康用語の基礎知識」(ヤクルト中央研究所)
*脳科学辞典