最近怒りっぽくなっていませんか?
新しい働き方で、テレワークが普及して在宅時間が増えました。その分、家族に対するストレスが増えて、怒りっぽくなっていませんか?
こんなときこそ、怒りを上手にコントロールしたいものですね。
テレワークが原因で約半数の夫婦がケンカ
子どもに仕事を邪魔されてイライラしたり、夫婦ともにテレワークで夫婦げんかが絶えないなど、在宅ワークは新たなストレスを増やしているようです。
株式会社オーディオテクニカは、「テレワークと音楽に関する調査」を、全国の20代~40代の働く男女2,532名と、20代~40代で夫婦ともにテレワークをすることが週1回以上ある男女300名を対象にインターネットで行いました。
その調査の結果を見ると、夫婦ともにテレワークする日数は、週平均2.93日でした。
そして約半数の夫婦が、テレワークが原因でけんかの経験があると回答したそうです。
不満を感じたり集中できない理由の第1位は「相手の物音や声」。
またけんかの理由第1位は「家事や食事などの分担」でした。
「そうそう。わかる、わかる」とうなずいている人も多いかもしれません。
「頭に血がのぼる」は本当だった!?
では、そもそも怒りのメカニズムは、どんなふうになっているのでしょうか?
私たちは、ある事柄に怒りを覚えると「戦うホルモン」と呼ばれる「アドレナリン」と「ノンアドレナリン」が体内に大量に放出されて戦闘モードに入るといわれています。
よく怒っていることを「頭に血がのぼる」といいますが、まさに顔が赤くなったり、心拍数が増えたり、血圧が上昇したりするそうなのです。
怒りのあまり手が震えるのもアドレナリンが関係しているようです。
自分が戦闘モードになって相手を攻撃しようとすると、当然相手も自分を守るために戦闘モードに入って応戦します。
このとき怒りの赴くままに感情を爆発させたり、物にあったったりすれば、よけいに怒りがヒートアップしていくといわれています。
怒りがヒートアップしそうなときは……
怒りのスイッチが入るとアドレナリンが分泌されますが、それが消失するまでには5~7秒ほどかかるといわれています。
言い換えれば、この数秒間にもっとも強い怒りの感情がわいて、怒りが爆発しやすいのだそうです。
よく「怒りがヒートアップしそうなときは、その場から離れろ」といいますが、戦闘ホルモンが消失するまで相手と物理的な距離を置くことは、なるほど理に適っているような気がします。
ちょっと冷静になって、自分を取り戻すことができれば、あとで後悔をするような言動は回避できるかもしれません。
忙しくても、ほどよい気分転換を!
最近、怒りっぽくなったと感じている人は、疲れていたり忙しかったりして気持ちに余裕がないのかもしれません。
ほどよく気分転換しながら仕事をしたほうが、集中力が高まり、アイデアもわくといわれています。
忙しいときほど、軽い運動をしたり、音楽を聴いたりして、自分なりのリラックス時間をもってみませんか?
<参考>
※「テレワークと音楽に関する調査」(株式会社 オーディオテクニカ)
※「怒りのコントロール法」(『栄養と料理』女子栄養大学出版部 2021年4月号 )
※「頭に血が上る」とはどんな状態? 血流と感情のメカニズム(日刊ゲンダイ 2020.7.9)