
ご存じですか? こむら返りの意外な原因
睡眠中に足がつって激痛で目覚めたなどという経験はありませんか?
こむら返りの原因はさまざまですが、意外なことも原因になっているようです。
筋肉収縮のメカニズムの誤作動で起こる
こむら返りは、ふくらはぎの筋肉が異常に収縮して元に戻せなくなった状態。悶絶級の痛みが襲ってきます。
そもそも、筋肉は、脳・脊髄から伝わる刺激によって収縮しますが、なんらかの原因でそのメカニズムに誤作動が起こると、筋肉が強く収縮し続けて元に戻らなくなってしまう……これが、こむら返りの正体だといわれています。
自律神経の乱れも誘因に
こむら返りの原因には、水分不足や冷えなどが知られていますが、自律神経が正しく機能していないことで起こることも多いといいます。
ご存じの方も多いかと思いますが、自律神経は、リラックスしているときに働く副交感神経と緊張しているときに働く交感神経があります。
一般に眠っているときには副交感神経が優位になっているのですが、睡眠時に交感神経が優位になってしまうと、筋肉が収縮しやすくなるそうです。これがこむら返りを誘発します。
交感神経が優位になってしまう誘因としては、ストレスや睡眠不足、睡眠前に食べものやアルコールをとるなどがあげられるそうです。
マグネシウム不足にも要注意
また、マグネシウム不足もこむら返りを誘発するといわれています。
マグネシウムは、私たちの体になくてはならないミネラルの一つ。血圧の調整や神経情報の伝達、筋肉の収縮などにもマグネシウムが使われているといいます。
ところが、現代の日本人は総じてマグネシウム不足だといわれています。
ちなみにマグネシウムが多く含まれる食品には、ノリ、ヒジキ、ワカメ、コンブなどの海藻類、豆腐、納豆、未精製の種実類などがあります。
食品のインナップを見てみると、どれも伝統的な和食の食材ばかりです。日本人の和食離れがマグネシウム不足の原因の一つなのかもしれません。
こむら返り対策は、生活の見直しから
さらに、せっかく食事からマグネシウムを摂取していても、精神的ストレスなどがあると、どんどんマグネシウムが排泄されてしまうようなので要注意。
ストレスが多かったり、食事が偏っていたり、外食が多いという人は、できる限り今の生活を見直していくことが、こむら返り予防の近道になりそうです。
<参考>
※「夜中にこむら返り」(東京新聞2022.4.12)
※「ウィメンズ・メディカ」(小学館)
※e-ヘルスネット「マグネシウム」(厚生労働省)ご存じですか? むら返りの意外な原因