女性に多いといわれる「四十肩・五十肩」
女性に多く見られるという「四十肩・五十肩」は、突然起こるので要注意。
対処法を知っておくと、いざというときにもあわてずにすみます。
ブラのホックが止められない……
四十肩・五十肩は、その名の通り40代~50代の女性に多発するといわれています。
やっかいなのは、何の前触れもなく起こること。
ある日肩関節に強い痛みが現われて、髪の毛をとかしたり、ブラジャーのホックを止められなくなったり、電車のつり革が持てないなど、肩をあげるちょっとした日常動作が出来なくなってしまいます。
痛むのは多くの場合、片方の肩だけだといいます。
急性期は、痛みで眠れない人も
四十肩・五十肩の正式名称は「肩関節周囲炎」といいます。
主な原因は、肩関節の老化にともなって、肩関節の周囲に文字通り炎症が起きている状態だそうです。
急性期は非常に痛みが強いために、腕を直角以上上げられなくなったり、腕を後ろにまわすことができなくなったりして、日常動作が大きく制限されます。
また、痛みのピーク時には肩を動かさなくても安静時や就寝時などにも痛みが現われて、痛みのために夜眠れなくなる人もいるそうです。
強い痛みの出る急性期の期間は個人差もあるようですが、発症して1~3カ月程度続くといわれています。
四十肩・五十肩は特別な治療をしなくても、1年以内に治ることが多いといわれていますが、痛みがつらいときには、我慢せずに整形外科を受診しましょう。
痛みが和らいで来たら、安静のしすぎに注意
強い痛みの急性期を過ぎると、痛みが徐々に軽くなりますが、肩を動かせば痛みがあって肩が動かしにくい慢性期に入るとされています。こんなときは、無理に動かさずこのまま安静にしたほうがよいと思いがちですが、安静にしすぎると関節が癒着して動かなくなることもあるといわれています。
痛みが落ち着いてきたら痛みのない範囲でなるべく肩を動かして、少しずつ肩の可動域を拡げていくことが大事だといわれています。
四十肩・五十肩の回復につながるストレッチや体操などもネットや動画でいろいろ紹介されていますので、検索してみてください。
<参考>
※『更年期障害 これで安心』(小学館 堀口雅子監修)
※『ウィメンズ・メディカ』(小学館)
※「五十肩(肩関節周囲炎)(日本整形外科学会)