
春は大人ニキビができやすい季節
季節の変わり目は、肌トラブルが増えますが、大人ニキビもできやすいといわれています。
今回は春に注意したい大人ニキビのお話です。
大人のニキビとは
10代でできるのが思春期のニキビ。それに対して、20代以降にできるものは大人のニキビと呼ばれています。
思春期ニキビは、皮脂が過剰に分泌されて毛穴が詰まることが主な原因だとされています。
大人のニキビも発症のメカニズムは思春期ニキビと同じだそうですが、メイクやストレス、睡眠不足、疲労、乱れた食生活、肌の乾燥などさまざまな要因が絡み合って起こるといわれています。
春はニキビが増えやすい?
春は花粉や気温の変化など外部からの刺激を受けやすい季節ですが、職場でも異動や昇進、そして引っ越しなど環境変化も多いとき。それによるストレスも加わって、ニキビができやすい季節だといわれています。
フェイスラインや口の周りなど、目立つところにぽつんとニキビができたり、ニキビが悪化したと感じている人も多いのではないでしょうか。
女性の場合はもうひとつ。女性ホルモンの影響もあります。
生理前には皮脂分泌を高める黄体ホルモンが関係して、ニキビや肌荒れなどの肌トラブルが多くなることが知られています。
大人のニキビは保湿も大事
ところで、ニキビというと、皮脂分泌が多いためにできると思う人が多いかもしれません。
けれども大人のニキビは、乾燥肌の人にもできるのが特徴です。お肌の乾燥によって肌のバリアが低下することも、ニキビの原因のひとつになるそうです。
したがって、オイリー肌が原因だと思いこんで、お肌の皮脂を取り除きすぎないようにしたいものです。
洗顔後はしっかりと保湿ケアをすることが大事だといわれています。
またニキビ肌のケアには、低刺激でニキビができにくい「ノンコメドジェニック」処方の基礎化粧品が推奨されているようです。
基礎化粧品を買うときにチェックして試してみるとよいかもしれません。
大人ニキビはセルフケアが大事
ニキビ対策はセルフケアも大きなポイントです。以下のことに気をつけましょう。
【ストレスケア】
ストレスはお肌の大敵です。自分なりのストレスケアを心がけて、心も体も疲れを溜めないようにしましょう。
【油分の多い化粧品】
下地クリームやファンデーションなど油分を多く使った化粧品を使っていませんか?
重ね塗りをしていると、毛穴を詰まらせてニキビの原因になることも。
また厚塗りメイクは、メイク落としの際にクレジング剤で肌を刺激することにもなります。メイクは薄付きを心がけて。
【間違った洗顔・不十分な洗顔】
お肌の汚れを落とそうと、ゴシゴシ洗いをして肌に余計な刺激を与えていませんか?
反対に不十分な洗顔でファンデーションや余分な皮脂が肌に残っていると毛穴をふさいでしまいます。
疲れなどからメイクをしたまま眠るなどということのないように。
【睡眠不足】
忙しいときには睡眠時間を削りがちですが、睡眠をないがしろにしてはいけません。
睡眠不足は仕事のパフォーマンスを低下させるだけでなく、病気のリスクも上げるといわれています。
もちろん、お肌にとってもよいことは一つもありません。
仕事や家事の仕方を見直してみたり、眠る前にはスマホを見ないなど、質の良い睡眠をとる工夫をしましょう。
【糖分や脂肪のとり過ぎ】
チョコレートや甘いお菓子、揚げ物などは控えめに。
アルコールも皮脂の分泌を促すといわれていますのでご用心。
【ニキビを触る】
ニキビができると気になってつい触ってしまいがちですが、汚れた手で触るとニキビが悪化するので気をつけて。
メイク用のパフなど肌に直接触れるものも常に清潔にしておきましょう。
ところでニキビをつぶすのはNG。悪化するばかりでなく跡に残ってしまうことがあるようです。
ニキビ対策は、美肌に導くセルフケアにも通じます。できることから少しずつ実践してみませんか。
なお、ニキビを治そうと自己流でいろいろ試すよりも、皮膚科を受診して治療とケアのアドバイスを受けることが解決の早道です。
症状が軽いうちに皮膚科に相談することをおすすめします。
<参考>
※「皮膚科Q&A」(日本皮膚科学会)
※「スキンケアで治療と予防」(東京新聞2023.3.15)