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白髪は抜いてもいいの?

鏡を見たときに白髪を見つけるとドキッとしますよね。

「嫌だなあ」と抜いてしまう人も多いようです。でも、白髪を抜けば黒い髪が生えてくるのでしょうか?

 

白髪のメカニズム

 私たちの髪が黒いのは当たり前のように感じていますが、髪が黒く見えるのは、毛根部のメラニン色素によるものだそうです。

ところが、毛根部が老化するなど何らかの原因で、メラニン色素がうまくつくられなくなると白髪になるといわれています。

 

「抜いてはダメ」の理由

白髪があるとそれだけで老けて見えるので、抜いてしまいたくなるかもしれません。

でも、ちょっと待ってください。

 白髪を抜くと、頭皮や毛根にダメージを与えてしまいます。

また、気になった白髪を抜き続けていると、髪の成長サイクルにも影響を及ぼして、新しい髪がなかなか生えてこないという困った事態にも。

 さらに、髪を無理に抜くと毛穴が変化してしまい、次に生えてきた白髪がうねってよけいに白髪が目立ってしまうこともあるようです。

 白髪を抜くことは髪にとっていいことは一つもありません。

専門家は白髪は抜かずに根元からカットすることをすすめています。

 白髪が数本の場合は、ヘアマスカラや部分用白髪染めなどを使うのもひとつの方法です。

 

白髪を増やさないために

 ところで、気になるのが白髪を増やさないための対策です。

 白髪は、遺伝や加齢、病気などが原因の場合もありますが、ストレスや生活習慣も白髪をつくる要因になるそうです。

遺伝など自分ではどうしようもできない要因もありますが、生活習慣などの見直しは心がけ次第で誰でもできそうです。

 

ストレスと白髪の関係

 でもなぜストレスや生活習慣が白髪と関係するのでしょうか。

私たちは強いストレスを感じると自律神経の交感神経が優位になります。

体が緊張状態になると血行が悪くなって、毛根やメラニンを産生する色素細胞に影響が及んで白髪になってしまうといわれています。

ストレスケアをすることは、心や体の健康だけでなく髪の健康にとっても必要なこと。

人間関係や仕事、家事、育児など私たちは日々さまざまなストレスにさらされていますが、ゆっくりお風呂に入ったりストレッチをしたり、ほんの少しでも自分のための時間をつくって自分をいたわってあげましょう。

 

見直したい食生活

生活習慣に関しては、ダイエットなどによる栄養不足も大きく影響していることが知られています。

髪の主成分であるタンパク質が不足することで、メラニン色素の原料も不足してしまいます。

まずは、肉、魚、大豆製品などタンパク質をしっかりとること。

また、髪の健康に大切な鉄(鉄分)や亜鉛などのミネラルやビタミン類も不足もしないように心がけたいもの。

ダイエットをしていたり、外食が多い人は知らず知らずのうちに栄養不足になってしまうことが多いもの。いろいろな食品をバランス良くとることです。

 

頭皮マッサージもおすすめ

また、白髪を増やさないための対策として、頭皮マッサージも有効だといわれています。毎日3分程度の頭皮マッサージを毎日の習慣に取り入れてください。

白髪ができたからといってあきらめないでください。 

メラニンを産生する色素細胞の働きを低下させないためにも、今一度生活を見直して、健康で若々しい髪をつくりましょう。

 

 

<参考>

※『暮らすめいと』(東京新聞 2023年8月号)

※『ウィメンズ・メディカ』(小学館)

※『更年期障害これで安心』(小学館 監修/堀口雅子)

※「健康まめ知識」(茨城県メディカルセンター)

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。