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かかとのガサガサ、夏でもなぜ起こる?

夏の足元はやっぱりサンダルという人も多いことでしょう。 

でも、かかとのガサガサが気になる人はいませんか?  

湿気の多い夏なのに、なぜかかとがガサガサになるのでしょう? 

 

原因はサンダル履き⁈ 

 夏は汗をかくので肌が潤っているように感じるかもしれませんが、実は強い紫外線や冷房で夏は肌が乾燥しやすくなるといわれています。 

中でもかかとは、皮膚の潤いを保つのに必要な皮脂が出ないためにとくに乾燥しやすいことが知られています。 

 また、足のかかとには全体重がかかる上に、靴による摩擦を受けるので角質が厚くなりがち。 

素足で履くことの多いサンダルやミュールは、甲を固定しないために歩くたびにパカパカして足裏に摩擦を受けやすいそうなのです。 

 

健康サンダル角化症とは? 

 かかとに限らず足の裏は常に圧迫を受けたり、摩擦などの刺激を受けた部分が厚く硬くなるといいます。  

 例えば、いぼ状の突起が足の裏を適度に刺激する健康サンダルは、長く履き続けていると足の裏が硬くガサガサになってしまうために「健康サンダル角化症」という病名までついているそうです。 

 

かかとや足裏は思っている以上にデリケート 

 刺激を続けると硬くなるのは、身体の防御反応だといわれています。 

私たちが考えている以上に足の裏はデリケート。 履き物だけではなく、足のお手入れをするときにやすりや軽石などでかかとや足裏をゴシゴシこすり過ぎすると、かえって角化が進んで皮膚が硬く厚くなるといわれているので、ご用心。 

 物理的な摩擦や刺激はできるかぎり避けたいものですね。 

 

お肌と同じように保湿ケアを 

 かかとのガサガサは早めのケアが大事です。かかとの荒れが気になったら、夏でも保湿ケアをおすすめします。尿素配合などの保湿効果のあるクリームを使って、足の裏やかかとをマッサージしてあげましょう。おすすめは入浴後の保湿。かかとは手で包み込むようにしてクリーム等を塗りながらマッサージするとよいそうです。 

 お肌と同じように夏でも足裏のケアを心がけたいですね。 

 ところで、かかとのガサガサは実は「かかと水虫」だったということもあるようです。かかとの潤いケアをしてもガサガサや粉ふき状態が改善しないときには、皮膚科の受診をおすすめします。 

 

<参考> 

「サンダル かかとの荒れに注意」(東京新聞 2024/7/17) 

「”知って欲しい”皮膚病の話」(神奈川県皮膚科医会) 

ケラチナミンコーワ「お肌の悩みラボ」(興和株式会社) 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

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