
ぎっくり腰になってしまったら
何かの拍子に突然激痛にみまわれるぎっくり腰。
なってしまったらどうしたらよいのでしょうか。
痛みの強い急性期は安静に
ギクッ、ズキッ……ぎっくり腰になると、痛さのあまりその場で動けなくなる人が少なくありません。
また、その場は大丈夫だったけれど、しばらくたってから強い痛みを感じるようになったという声も聞きます。
痛みがもっとも強いのは発症直後から1~2日の「急性期」だそうです。
痛みの強い急性期は、無理はせず安静にして痛みがやわらぐのを待つとよいといいます。
この時期は、腰に負担をかけない姿勢をとることが大切です。
痛むほうを上にして横向きに寝て、膝を軽く曲げるか抱き枕などを使うとよいといわれています。
仰向けに寝る場合は膝の下にクッションなどを置いて両膝を立てると、腰への負担が少なくてすむそうです。
発症直後は患部を冷やす
患部は冷やしたほうがよいのか、温めたほうがよいのか悩む人もいるでしょう。
発症直後の痛みが強いときは、炎症を起こしているので患部を冷やすこと。
冷やすと痛みもやわらぐそうです。
この時期は痛む部位をマッサージしたり、お風呂に入って患部を温めると炎症がよけいにひどくなるので注意しましょう。
発症直後は患部を冷やしますが、2~3日たって痛みが少しやわらいできたら、今度は温湿布で患部を温めて血流を促すとよいとされています。
痛みがやわらいできたら無理のない範囲内で動く
かつては、治るまでは安静第一といわれていたぎっくり腰ですが、現在は痛みが弱まってきたら無理のない範囲で積極的に動くことが大事だといわれています。
早めに動くことで回復が早まり、再発も防げると考えられています。
ぎっくり腰は通常1週間~2週間程度で自然に治っていくといわれています。
しかし、痛みがいつまでも続いたり、下肢にしびれや痛みがある場合には、腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など他の病気である可能性もあるそうです。
痛みが長引いたり、他の症状があるときには、放置せずに整形外科を受診することをおすすめします。
再発しやすいので予防が大事
実はぎっくり腰は再発しやすいといわれています。運動不足で体が硬い人や筋肉量が低下している人、姿勢が悪い人などはぎっくり腰になりやすいといわれています。
再発予防のためには、筋トレで筋肉を鍛え、ストレッチで体の柔軟性を保つことが大切だといわれています。
また、同じ姿勢をとり続けることも腰に負担がかかるそうです。
デスクワークの人は座り続ける時間を減らして、適度に立ち上がって体を動かすことも大事なポイントになります。
その他、ストレスもぎっくり腰のリスクを高める要因になるといわれているので気をつけて。
日常生活では、急な動作や無理な姿勢は避けて、ゆっくりとした動作を心がけて、ぎっくり腰の再発を防ぎましょう。
<参考>
※「腰痛攻略」(『きょうの健康』2024年7月号 NHK出版)
※「ぎっくり腰」(日本整形外科学会)
※「ぎっくり腰の原因と治し方、予防方法について」(オムロン ヘルスケア株式会社)
※「動いて治そう! ぎっくり腰」(読むらじ NHK)