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寒い季節の肩こり・頭痛

例年1月から2月にかけては冷え込みが一段と厳しくなるとき。 

この時期は、肩こりや頭痛がひどくなる人が増えてくるといいます。 

なぜなのでしょう? 

 

原因の1つは寒さによる体のこわばり 

  1年で最も寒さが厳しくなるこの時期は、北風がピューピユー吹くと思わず首をすくめてしまいますね。 

 冬の肩こりはコートや厚着で着ぶくれしているせいもありますが、大きな原因としてあげられるのが冷えによる体のこわばりだそうです。 

寒い日が続くと血行が悪くなって体がこわばり、首や肩、背中かなどの筋肉も硬くなるためにコリや痛みが生じるといわれています。 

 とくに筋肉の量が少ない人は十分な熱を生み出すことができないために、体が冷えやすく肩こり首こりなどに悩まされることが多いようです。 

 体のこりがひどくなると、頭痛や吐き気、めまいを伴うこともあるといいます。 

 

冬バテも一因に 

 もうひとつはいわゆる「冬バテ」が関係していることがあるようです。 

バテとは、夏バテと同じように気温の寒暖差によって起こる体調不良のこと。 

寒い屋外と暖房のきいた屋内の寒暖差が激しいと、体温調整などを司る自律神経が過剰に働いて自律神経が乱れたり、エネルギーを消耗してしまうそうです。 

その結果、肩こりや肩こりからくる緊張性頭痛、めまいや倦怠感、気分の落ち込みなどさまざまな不調が現れてくるといわれています。 

 

寒いときほど軽めの運動を 

 寒さに体がこわばりがちな冬に、まず考えたいのが「体のこり」対策。 

 首や肩などにこりや痛みがあると、動くのがついおっくうになってしまいますが、これは逆効果。 

体を動かさない状態が続くとますます血流が悪くなって、こりや痛みがつらくなるそうです。 

 寒いときほど体を動かすことを心がけましょう。 

といっても筋肉が硬いときには関節にも負担がかかるそうです。 

いきなりハードな運動はせず、無理のない軽めの運動から始めましょう。 

夜はぬるめのお風呂にゆっくりつかって血行をよくし、入浴後は首、背中のストレッチを行って筋肉をほぐしたり、スクワットなどの筋トレをして筋肉量を増やすことをおすすめします。 

 また、寒い日は体の筋肉が硬直しないように、使い捨てカイロを肩や首筋、腰などにあてて温めることも大切なポイントになります。 

 

生活リズムを整えよう 

 もうひとつ心がけたいのが自律神経の乱れを整えること。 

 自律神経は、寒暖差ほかにも不規則な食事や睡眠不足、ストレスなどでも簡単にバランスを崩してしまうそうです。 

 自律神経のバランスを整えるためにも、睡眠時間をしっかり確保し、決まった時間に食事をとり、適度な運動を行いましょう。 

また、朝起きたら朝日を浴びて朝食をとって体内時計を正しく動かすことも自律神経のバランスを整えるために必要です。 

仕事と休養のON、OFFのスイッチを切り替えることも大事なポイント。 

OFFのときは、趣味の時間を持ったり、運動したり、好きな音楽を聴くなど、自分に合ったリラックス方法で、上手にストレスを解消してください。 

まだまだ寒い日が続きます。 

体を温め、食事、睡眠、運動、休養などの生活リズムを整えて、この冬を快適に過ごしましょう。 

 

<参考> 

※「冬のこり対策」(きょうの健康2023年12月号 NHK出版) 

※サワイ健康推進課「夏だけではない!寒い時期にも油断大敵、“冬バテ”に注意」(沢井製薬株式会社) 

※健康サイト「冬に生じる体の不調『冬バテ』とは-症状や対策・解消法を解説」(アリナミン製薬株式会社) 

※ウェザーニュース「冬に生じる体の不調「冬バテ」とは-症状や対策・解消法を解説」(株式会社ウェザーニュース) 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。

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