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漢方で、風邪を30分で治しちゃおう

冷たい風が吹くとともに、風邪引きさんも増えてきましたね~。皆さんはいかがですか?

1年間で人は平均6回、風邪をひくといわれています。


そんなにたくさんひいてないと思う方も、実はくしゃみを3回して治ってしまっているとか、寒気がしたけど、あったかいお粥を食べて、じわっと汗をかいたら治ってしまったとか、そんな風に自分の自然治癒力を利用して、治ってしまうこともあります。
自然治癒力ってすごいのです!

自然のパワーを持つ漢方薬は、自然治癒力をあげるエキスパート。
風邪のひき始めに上手に利用すれば30分で、すっきり治ってしまう、魔法のような薬にもなるんです。

 

風邪を30分で治すために大切なポイントは・・・
(1)「すばやく」(2)「お湯で」(3)「あったかく」

(1) 「すばやく」

とにかく、スピードが勝負です。ぞくっときたらすぐに飲む。
だから、自分に合う風邪用の漢方薬を持ち歩くことが大事です。


葛根湯(かっこんとう)」(体力のある人・汗なし)
桂枝湯(けいしとう)」(体力のない人・汗がじわっと出る)
香蘇散(こうそさん)」(胃腸が弱く神経質な人) 
などが代表的な漢方薬。

 

ほかにも鼻からくる人には
小青竜湯(しょうせいりゅうとう)」(水っぽい鼻水・くしゃみ)
頭痛や寒さからくる人には
麻黄附子細辛湯(まおうぶしさいしんとう)」などを、自分の体質や症状などから、あらかじめ選んでおいてポーチなどに入れて持っていましょう。
私も小さなポーチにいざという時のための漢方薬をいれて持ち歩いています。バッグの中に「小さな漢方薬局」があるので安心です。

(2) 「お湯で」

風邪の時は、必ず熱いお湯で漢方薬を飲んでください。
できれば、お湯に溶かして飲んでください。そして、もう一杯の熱~いお湯を飲んで、体を温めてください。汗と一緒に悪いものを出してすっきり!
体を温めることは免疫力を正常に働かせるためにとても大切なことです。
<お出かけ先でお湯がない場合は、ハーブティなどカフェインレスのお茶で代用してください>

(3) 「あったかく」

もっと暖かくして30分で治すためには、首にタオルやスカーフなどを巻いて保温することです。カーディガンなどを1枚はおる、暖かい靴下をはくのもいいですね。とにかく体を温めれば、風邪は「さよなら~」と逃げてしまいます。

スッキリ治す、イメージがわきましたか?

 

漢方ではイメージもとっても大切にします。
自分が明るく元気になっていくイメージをもってください。

風邪だけでなく、どんな症状も自分で治すというイメージがあると、確実によくなっていきます。

だれもが持っているその自然治癒力をサポートするのが漢方薬です。
漢方薬を上手に使って、元気できれいな毎日を送ってくださいね。

プロフィール

樫出 恒代
(かしで ひさよ)
樫出 恒代

日本生薬学会・漢方生薬認定薬剤師・漢方アドバイザー
「漢方カウンセリングルームKaon」代表

新潟薬科大学薬学部卒業。自身の体調不良を機に漢方に目覚め、漢方を古典から学び、アロマテラピーを独学で習得。漢方薬とアロマテラピーの融合により、より良い治療または予防ができると確信。1人ひとりのこころとからだにていねいに向き合うことをモットーに、現在、「ジュノ ウィミンズウェルネス銀座産院・健康院」内の漢方カウンセリングルームKaonで漢方カウンセリングと、オリジナルのバイタルフットヒーリングによるケアもおこなっている。
よりたくさんの方に漢方の良さを伝え、元気な毎日を送ってもらうための活動として、東京・新潟などでセミナーを行なっている。美容家吉川千明氏との共著に「内側からキレイを引き出す 美肌漢方塾」(小学館)

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