太る原因は、なんと「眠りの質」にあった!
食事に気をつけて、ちゃんと運動もしている。それなのにいっこうにやせない――そんなあなたはもしかしたら、睡眠に問題があるのかもしれません。
よい眠りがとれていないと、太っていく
眠っても疲れがとれない、気持ちよく目覚めたためしがない……5人の1人が睡眠障害に悩まされているといわれる時代。あなたの眠りは大丈夫ですか?
実は、よい睡眠がとれない人は太るといわれています。でも、眠りとダイエットにどんな関係あるのでしょうか?
そのカギを握るのが、成長ホルモンといわれるものです。とくに子どもの成長には欠かせない大事なホルモンですが、成長期を過ぎても一生を通じて分泌されていて、骨を強めたり、筋肉を増やしたり、脂肪を落とすといった大事な働きがあるのです。
その成長ホルモンが分泌されるのは、空腹時や睡眠中です。睡眠中の場合は、眠っていれば分泌されるわけではなく、「就寝後初めてのノンレム睡眠(深い眠り)」のときに分泌されるそうです。つまり、よい眠りをとれていれば、成長ホルモンがしっかり分泌されて、脂肪代謝を促してくれるというわけ。
反対に、しっかり眠れていないと成長ホルモンの分泌は70%も減るといわれています。きちんと睡眠がとれていない人は、成長ホルモン減少の影響だけでも基礎代謝が100~160キロカロリー低下しているそうなのです。
いくらダイエットに励んでいても、よい睡眠がとれていなければ基礎代謝が低下して、それだけ脂肪が体内に蓄積する結果となるのです。
「寝不足だとジャンクフードを食べたくなる」は医学的にも証明されている
もうひとつ、眠りとダイエットに関しては海外で興味深い研究報告があります。たとえば、米・コロンビア大学が行った調査では、睡眠時間が7~9時間の人に比べ、4時間以下の人は肥満率が73%も高く、5時間の人は肥満率が50%も高いことがわかっています。これには、体内で分泌されるグレリン、レプチンといったホルモンの分泌が大きくかかわっています。レプチンは満腹を感じるホルモン、グレリンは食欲を増進するホルモンです。また、睡眠時間が短い人ほど、甘いものやジャンクフードへの飢餓感が強まることもわかっています。
食事や運動も大事ですが、ダイエット成功の秘訣は「睡眠」にあり。効率よくやせるために、あなたも睡眠を見直してみませんか?