便秘薬の飲みすぎが「こじらせ便秘」をつくっていた!?
便秘は、多くの女性がもつ切実な悩みのひとつですね。
中には、10年、20年と長きにわたって便秘に苦しんでいる人もます。こんなふうに慢性の便秘に悩む人の中には「下剤をのむのがクセになっている」という人も少なくありません。
でも、ちょっと待ってください。長期間漫然と便秘薬を使い続けていると、下剤なしでは排便ができなくなってしまう便秘薬依存症になってしまうことがあるそうです。
下剤なしでは便が出ない・・・・
さまざまな便秘薬がありますが、市販薬で多いのが刺激性下剤といわれるタイプの便秘薬です。刺激性下剤は、腸の粘膜を刺激することで腸のぜん動運動を起こして、排便を促します。センナやアロエ、ダイオウなどを主成分とした便秘薬がそれにあたります。
こうした刺激性下剤は、短期間飲む分には問題はありませんが、長期間常用していると、腸が刺激に慣れて、自分で排便する力が弱まってしまうのだそうです。
便秘薬を飲んでも効果が得られなくなるために、便秘薬の量もどんどん増えていきます。中には1日20錠とか30錠もの便秘薬を飲む人もいるようです。
下剤に頼り切っていると、下剤なしでは便意を感じなくなるようになります。そうなるとますます便秘薬を飲むようになり、腸の機能がさらに低下して重度の「こじらせ便秘」に突入。下剤なしでは排便ができなくなるといった悪循環におちいりがちです。
「つらい便秘は病院へ」が解決の早道
おなかが張って苦しいときなど、いざというときに頼りになる便秘薬ですが、飲み過ぎには注意が必要です。
そもそも便秘薬は、一時的に便秘を解消するために飲む薬であって、便秘の根本治療にはならないことを覚えておきましょう。
便秘がつらいと感じる人は、胃腸内科や消化器内科、肛門科などを受診して、自分に合った便秘薬を処方してもらうのが解決の早道のようです。
また、最近は便秘を専門に診る便秘外来を設ける医療機関も増えてきました。便秘が何年も続いていたり、薬も効かないひどい状態であれば、まずは便秘外来を選択するのもよいかもしれませんね。