忘年会シーズン到来!知っておきたい二日酔い防止対策
忘年会シーズンが始まりました。「今日は、ほどほどに……」と思っていたのに、ついハメをはずして深酒をして、翌日つら~い二日酔いに悩まされた経験はありませんか? お酒と上手に付き合いたい――そんなあなたのために、二日酔いにならないための飲み方を考えます。
二日酔いはなぜ起こる?
飲みすぎた日の翌日は、頭ズキズキ、胸がムカムカ……二日酔いはつらいですね。
二日酔いには、アルコールが肝臓で分解されてできる「アセトアルデヒド」という物質が深く関係しているといわれています。
「アセトアルデヒドって何?」という人のために、ちょっとむずかしくなりますが、体内でアルコールが分解されるしくみをみてみましょう。
アルコールをのむと、アルコールは胃や小腸で吸収されて肝臓に集まってきます。そして肝臓で酵素の力を借りて強い毒性をもつアセトアルデヒドという 物質に分解されます。アセトアルデヒドはさらに別の酵素の酢酸に分解され、最終的には無害化して水と二酸化炭素に分解され、体外へと排出されます。これが アルコール代謝のしくみです。
この分解過程は一定の速度で進むため、飲む量が多かったり、速いペースで飲むと、肝臓がアルコールを処理できなくってしまいます。その結果、アセドアルデヒドが分解されずに血液をめぐり、強い吐き気や頭痛を引き起こすのです。
また、アルコールは利尿作用がありますから、体内の水分が尿となって排出されてしまいます。その結果、脱水症状が起こって頭痛や吐き気、だるさの原因になるといわれています。
二日酔いにならないために覚えておきたい4つのポイント
二日酔い対策は、飲みすぎないのがいちばんですが、一杯でやめておこうと思いながらも、ついつい盃を重ねてしまうことも多いもの。なぜなら、お酒を飲むと理性を司っている脳の前頭葉という部位がマヒしてしまうからなのだそうです。
そこで、酔って理性を失う前に、しっかりと二日酔い対策をとっておくのが賢い飲み方。二日酔い対策には、次のようなものがあります。
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水分をとりながら飲む
アルコールは利尿作用があるので、脱水症を予防するためには水を飲みながらアルコールを摂取することをおすすめします。またウイスキーや焼酎などア ルコール度数が高いお酒は水や炭酸で割って飲むようにしましょう。ロックで飲みたいという人は、肝臓の負担をやわらげるために、必ずチェイサー(お酒と いっしょに飲む水のこと。やわらぎ水ともいう)を頼んで、お酒を一口飲んだら水を一口飲む習慣をつけましょう。
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空腹でアルコールを飲まない
空腹時にアルコールを摂取すると、早く酔うことが知られています。空腹時は、飲む前にほんの一口おやつをつまんでいくとよいかもしれません。また 「食べながら飲む」ことも大事なポイント。おつまみの定番枝豆は、ビタミンCが豊富なので、アルコール代謝を促進させ、二日酔い防止に効果的とか。またタ ンパク質が豊富なチーズや肉、魚、ビタミン・ミネラルたっぷりの野菜などもおすすめです。
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ゆっくりと少しずつ時間をかけて飲む
忘年会に遅れて参加すると「かけつけ一杯」などということになりがちですが、早いペースでお酒を飲むと血中のアルコール濃度が高くなって、急性アル コール中毒を引き起こす危険もあります。もちろん、悪酔い、二日酔いの大きな原因にもなります。お酒をすすめられたら、ニッコリ笑いつつも、マイペースを 守って、ゆっくり時間をかけて飲みましょう。
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眠る前に必ずコップ一杯の水を飲む
アルコールには利尿作用があるため、脱水症を引き起こしやすくなります。これが二日酔いの原因になります。必ずコップ一杯の水を飲んで眠りにつきましょう。
二日酔い対策、いかがでしたか? 1年の締めくくりに行う忘年会。お酒に飲まれないようにして、楽しいひとときを過ごしてください。
<参考URL>
●アルコール健康医学会「お酒と健康」
http://www.arukenkyo.or.jp/health/base/index.html
●サッポロビール「知っておこう! 上手な飲み方付き合い方」
http://www.sapporobeer.jp/tekisei/shikumi/taisha.html