
なぜ女性に甘党が多いのか
おなかいっぱい食べても、デザートのスイーツは絶対にはずせない・・。女性は甘党が多いですね。一方男性は「スイーツ男子」もいるけれど、一般的に女性ほど甘いものには興味がない様子。この違いはどこからくるのでしょうか?
甘味が好きなのは、生まれつきの特性?
空間能力、言語能力、依存性の違いなど、性差に関するさまざまな研究がありますが、甘いものに対する好みについても、こんな研究報告があります。
研究はアメリカのエール大学の研究チームが行ったもので、生まれたばかりの健康な赤ちゃん42人を対象に普通のミルクと甘味を加えたミルクを与えて味覚の違いを調べました。その結果、男よりも女の赤ちゃんのほうがより多く、甘味を加えたミルクを飲むようになったというのです。生まれたばかりの赤ちゃんはほとんど本能で動いていますから、女性の甘いもの好きはどうやら生まれついてのもののようです。
また、マウスによる実験でも次のことがあきらかになりました。
甘いものが好物だったメスのマウスから卵巣を取り除くと、女性ホルモンが分泌されなくなり、甘いものを好まなくなった。その後同じメスに、女性ホルモン(黄体ホルモン、卵胞ホルモン)を注射すると再びマウスは甘党になった。
また、生まれてすぐ去勢したオスのマウスは甘党になり、甘党のメスにオスの精巣から分泌されるアンドロゲンという男性ホルモンを注射すると、甘いものが好物ではなくなったそうです。
甘党と女性ホルモンには深い関係があるようです。
女性ホルモンによってなぜ甘いものが好物になるのか、まだはっきりと解明されてはいないようです。しかし、女性は妊娠・出産のためにエネルギーを必要としますから、女性が甘いものを好むのは、生物学的な女性の特性なのかもしれません。
そうなると、女性が甘いものを好むのは本能的なこと。ダイエット中に、つい甘いものを食べてしまうのもしかたのないことなのかもしれませんね。
とはいえ、甘味のとりすぎはやはり肥満のもと。甘味をとるのもほどほどに、を心がけたいものですね。
なお、甘いものを食べるなら、洋菓子よりも和菓子がおすすめ。和菓子は洋菓子のようにバターやーや生クリームなど油脂類を使わない分、カロリーが低め。和菓子は小豆や海藻、イモ類などが主な原料ですから、ビタミンやミネラル、食物繊維、ポリフェノールといったうれしい栄養素も含まれています。