
男はなぜ女の買い物に付き合うのが苦手なのか
女性のストレス発散方法といえば「買い物!」と答える人も多いはず。女性にとって買い物は大きな楽しみの一つ。実際ものを買わなくてもウインドウショッピングだけでも楽しく過ごせます。ところが男性は、このウインドウショッピングが何より苦手。女性の買い物には付き合いたくないと考える人が多いようです。この差はどこからくるのでしょうか。
男性は目的志向。目的不明のウインドウショッピングは大の苦手
男女の買い物行動で、もっとも大きな違いは買い物に対する考え方。
一般的に男性は、「今日はこれを買う」と決めたら、一直線。たとえば、シャツを買うと決めたら、シャツに目的をしぼって買い物をします。
ところが女性は違います。「これを買う」とよほど心に決めたものがなければ、目的をしぼって買うことはまずしません。シャツを買いにきたのだけれど、靴もバックも見てみたい――あれこれ店をまわっているうちに、結局、シャツは買わずに靴とバック、アクセサリーも買ってしまったなどということがしばしばあります。
女性にとっては、買い物と同じくらい買い物をする過程も楽しみなのです。「これを買ったら、あの服に合わせて、あそこに行こう」といった具合に、いろいろな空想を広げてワクワクしながら店を回っているというわけです。
けれども、目的一直線思考の男性から見れば、この行動はとても不可思議。目的もなく店を見て回るのに付き合わされるのは、ただただ「苦痛」であったり「退屈」であったり。しかも、さんざん見て何も買わないなどということになれば、「オレの時間を返してくれ~」といった気持ちになるようです。
ショッピングを楽しみたいなら、女性同士で買い物へ
この違いは、私たち祖先が狩猟生活を送っていたときの男女の役割分担のあり方が、今も遺伝子に残っているのではないかといわれています。
狩猟時代、男性の役割は外に出て獲物をとることでした。思いつくままに行動していては、効率よく獲物をとれませんから、1点集中型で「さあ、行くぞ!」と目的をもって行動します。そして、目的通り大きな獲物をしとめられれば(買い物ができれば)とても満足するのです。
一方、男たちが狩りをしている間、女たちは住居のまわりの安全な地域を歩き回っては、家族のためにおいしそうに熟した木の実を集めていきます。こうした採集行動では、あちこち歩いてあれこれ品定めすることはあたり前のこと。ウインドウショッピングも苦にならないというわけです。
もちろんウインドウショッピング好きの男性もいれば、目的一直線買いの女性もいますが、一般的には男女の間でわかり合えない買い物行動が存在しているようです。無用な男女トラブルを避けるのであれば、買い物は女同士で行って、男性とは一緒に行動しないほうがよさそうです。
そして、もし男性に買ってもらいたいものがあるのであれば、前もって十分に下見をしておいて、当日はまっすぐに目的の店に向かうことをおすすめします。