手足にできるイボ
皮膚にできる小さな突起物のことをイボといいます。いろいろな種類のイボがありますが、手足にできるイボは、尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)といいます。何やらむずかしそうな名前ですが、一般に「イボ」といわれるものがこの尋常性疣贅です。
手足の甲や指、爪のまわりなどによくみられます
尋常性疣贅(じんじょうせいゆうぜい)は、子どもにも大人にもできます。できる場所は、手の指や爪のまわり、手足の甲など。足の裏にできることも多く、その場合は皮膚があまり盛り上がらないので、よく「うおの目」と間違われます。
大きさは粟粒大から大きくなるとエンドウ豆大くらい。たくさん集まって巨大になることもあります。表面はザラザラしていて灰白色をしています。痛みやかゆみはありませんが、大きくなるとムズムズして「皮膚の奥がかゆい」といった訴えをする人もいます。
小さな傷や肌荒れなどがあるとうつりやすい
尋常性疣贅は、ヒト・パピローマウイルスが皮膚に感染して起こります。ヒト・パピローマウイルスは人類にとっては、ごくありふれたウイルスで約100種類くらいのタイプがあります。中には子宮頸がんを起こすものなどもありますが、尋常性疣贅はおもにヒト・パピローマウイルス2型、4型で起こるもので、怖いタイプのウイルスではありません。
細菌やウイルスが皮膚にくっついても、ふつうは感染しないのですが、皮膚に小さな傷や肌荒れなどがあると、そこから細菌やウイルスが侵入して感染します。イボは直接の接触で人から人へとうつることはあまりなく、自分の手でイボをいじって、ほかの部位に感染して数が増えていきます。とくに、手の荒れや傷をつくりやすい職業の人は、イボが増えやすい傾向があります。
また、イボを増やさないようにするには、不必要にイボをいじらないことが大事です。ひっかかないように爪も短く切っておきましょう。
数が少ないうちに早めの治療がポイント
治療は一般に液体窒素でイボを凍らして除去します。液体窒素を綿棒にしみこませて軽くイボに押しあてます。1~2週間に1回の間隔で数回治療を繰り返します。皮膚の角質の薄い場所ほど治りが早いのですが、足の裏など角質が厚い部分にできたイボは治りにくい傾向があります。また、イボの数が多いとそれだけ治療に時間がかかりますから、大きくならない内に早めに治療を受けることがポイントです。
甲状腺疾患や血液疾患など免疫力が低下するような病気にかかっていると、稀に皮膚のバリアが弱くなり、イボの数が急にたくさん増えたり大きくなったりすることがあります。急にイボが増えたり大きくなったりしたときは、病気が隠れていないか、念のために検査を受けるとよいでしょう。