老け顔は口呼吸がつくっていた!?
寒くなって空気の乾燥が気になる季節。
朝起きると、のどがカラカラに乾いて痛いということはありませんか?
目覚めたときにのどが痛むのは、睡眠中に口呼吸をしているせいかもしれません。
たかが口呼吸、と思うかもしれませんが、口呼吸をしている人は老け顔になりやすいことをご存知でしょうか?
美容の大敵! 口呼吸の弊害はこんなにある
風邪や花粉症などで鼻が詰まっていると、誰でも一時的に口呼吸になりますが、たとえば、電車にのっているとき、スマホをみているとき、仕事でパソコンをつかっているときなど無意識のうちに口呼吸をしていませんか?
気づくと口呼吸になっている人は、ご用心!
口呼吸は、さまざまな弊害があるといわれていますが、女性にとって見過ごせないのは、やはり美容上のトラブルではないでしょうか。
口呼吸に大きく関係するのが、口を閉じたりすぼめたりするときに使う「口輪筋」です。
この口輪筋が弱いと、しっかり口を閉じていることができなくなり、いつの間にか口で呼吸するようになってしまうといいます。
口輪筋は年齢とともに衰えていくそうですが、加齢だけが原因ではありません。
口呼吸が習慣化していると、早くから口輪筋が衰えて、顔の骨格もゆがんでいくといわれています。
口輪筋が衰えていけば、ほうれい線が深く刻まれていったり、口角が下がってきたり。
そのほかにも、あごの下の筋肉がたるんで二重あごになる、ほおが緩んでしまりのない顔つきになる、歯並びが悪くなるなどともいわれていますから、口呼吸はまさに美容の大敵。
「老け顔をつくる最大の要因」といっても過言ではないかもしれません。
しわ、たるみをなくすために高価な美容クリームを使うのもいいですが、その元凶となる口呼吸を直すことが、アンチエイジングの近道なのかもしれません。
日本人は口呼吸が多い?
ところで、欧米に比べて、日本人は口呼吸が多いとされています。
その一因として、赤ちゃん時代に離乳食を与える時期が早い、おしゃぶりを取り上げるのが早いなどが、あげられるそうです。
赤ちゃん時代は、おっぱいを加えてしっかり吸うことで口輪筋を鍛えていますが、離乳食が早いと、口輪筋を鍛えられません。
また、おしゃぶりをくわえることもおっぱいを飲むのと同じように、口輪筋を鍛えることにつながるそうです。
欧米では鼻呼吸を定着させるために、3~4歳ころまでおしゃぶりをくわえさせるそうですが、日本では離乳を急ぐあまり1歳前後でおしゃぶりを取り上げてしまう家庭が多いといいます。
鼻呼吸より口呼吸のほうが楽だといわれますから、つい口呼吸が優先して口輪筋が弱いまま成長すると、いつのまにか口で呼吸することがあたりまえになってしまうのかもしれません。
噛まないですむ、やわらい料理も一因?
こうした赤ちゃん時代の要因とともに、咀嚼の問題も関係していて、やわらかいものばかり好んで食べていると、口輪筋が衰える一因となるそうです。
そういえば、ハンバーグやカレー、コロッケ、パスタ、ギョウザ、ラーメン、ポテトサラダ、サンドイッチなどなど、しょっちゅう食卓にのぼる「ヘビロテメニュー」は、やわらかい料理が多いかも……。
百害あって一利なし、とまでいわれる口呼吸。
鼻呼吸にシフトするのは、どうしたらよいのでしょう。
次回は「まだまだある口呼吸の健康リスク」とともに、対策についてもご紹介していきましょう。
<参考URL>
*歯科Q&Aコーナー「口呼吸」(十勝歯科医師会)
http://www.octv.ne.jp/~tda118/q-a/kuchi.html
*「口呼吸は万病の元」(西宮市歯科医師会)
http://www.ndajp.com/img/sakurafm/hoso/hoso031104.html
*「実は危険な口呼吸」(オムロン)
http://www.healthcare.omron.co.jp/resource/column/life/165.html