プラスコラム
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男性の半数がごはんの「大盛りスト」?

あなたはパンとごはんのどちらが好きですか? 

調査によると朝食の主食はごはんという人が6割以上。

昼食にいたっては7割以上がごはんだそうで、

やはり私たちは瑞穂の国の人だったんですね。

 

若い世代の主食は「ごはん」が6割超え。

高齢になるほどパン派が増える?

街のあちこちでパン屋の前にできる行列を目にするたびに

「ついにパンがごはんを追い越したか?」と主食の主役がパンの時代に入った感が

強まっていたのですが、どっこい、ごはんの粘りはやはり侮れませんでした。

 

日本政策金融公庫の調べによると、朝食にごはんを食べる人は62.2%で、

パンの58.1%を上回っていることが分かりました。 

さらに昼食に至ってはごはんが72.2%、パンが31.1%でごはんの圧勝です。

 

でも「若い人たちはやっぱりパンでしょう?」と思ったらトンデモナイ。

20代の朝食は、ごはんが63.3%、パンが46.9%、

30代でも、ごはんが67.0%、パンは61.0%といずれの年代でもごはんに軍配が上がりました。

 

意外にもパン派は高齢者に多く、60代の63.6%はパンで、ごはんは55.0%でした。

70代ではパン58.9%、ごはん60.4%と両者は拮抗。

高齢者はパンが好きだったんですね。

ごはんに比べると、おかずにあまり気を使わなくてもいいパンは、手間がかからず、

面倒くさがりやの多い高齢者向きかもしれませんね。

 

ごはん大好き人間が多いねと喜んでばかりはいられないようで……?

ところで昼食はどうかというと、もう各年代で「ごはん」の圧勝。

20代の79.5%がごはんでパンはわずか24.2%。

30代でも、82.0%がごはん、パンは30.4%です。

60代、70代でもごはん派は6割前後で、パン派は3割前後の少数派です。

小林製薬が40〜50代の男性に行った調査でも「やっぱりごはんが好き」が61.3%。

2位の「麺類」(29.7%)を大きく引き離しました。

パン派はわずか8.7%にとどまりました。

 

ところがここからが悩ましい……。

ごはん好きなあまり50.0%の男性が「大盛り」を頼んでしまうらしいのです。

これはごはんに限らず麺類においても同様のようです。

彼ら「大盛りスト」の約4割は、健康のためといっても「(ごはんや麺などの)炭水化物を控えることができない」と、その好きさゆえのジレンマを語っています。

さらに62.3%の中年男性が、「ふだん、血糖値を気にしていない」と答えています。

ごはんや麺の「大盛りスト」は、血糖値の問題にあまり関心がないのかもしれません。

 

カツ丼にソバ、ラーメンとチャーハンといった「重ね食べ」同様、「大盛り」は炭水化物の摂り過ぎにつながるし、肥満や糖尿病のもとともいわれています。

ごはん好きは瑞穂の国の住人として喜ばしいのかもしれませんが、

「大盛り」の常習は要再考かも……。

 

食べるのは楽しい、されど悩ましい……。 

健康のことばかり気にしても食事がおいしくないし……食べるってむずかしいですねえ。

 

<参考URL>

*「平成28年度上半期消費者動向調査」((株)日本政策金融公庫)

https://www.jfc.go.jp/n/release/pdf/topics_160907a.pdf

 

*「2016年中年男性の食生活に関する実態調査」(小林製薬(株))

https://www.kobayashi.co.jp/corporate/news/2016/161115_01/index.html

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。