
日本人の野菜摂取量が減っていた!
突然ですが、皆さんは野菜をしっかり摂っていますか?
野菜好きだという声は多く聞かれますが、実は日本人の野菜摂取量はここ10年でどんどん減少傾向にあるようなのです。
野菜不足は20代の女性がもっとも多い
健康のために厚生労働省がすすめている成人1日あたりの野菜摂取量は、350gです。
ところが、平成28年度の国民栄養調査よると、野菜摂取量の平均値は276.5g。
平成18年度の調査では野菜の平均摂取量は310.7gでしたから、この10年であきらかに減少していることがわかります。
野菜といえば、女性のほうが摂取量は多いイメージがあります。
しかし、実際には男性は283.7g、女性は270.5gと女性のほうが野菜の摂取量が少ないのです。
ちょっと意外な感じがしませんか?
また年齢別にみていくと、野菜摂取量がもっとも少ないのは、男女ともに20歳代。最も多いのが60歳代でした。
野菜の消費量は減少傾向
もうひとつ、農林水産省からによると肉類、油脂類の消費が増加している一方で、1人あたりの野菜の消費量は減少傾向で推移しています。
不思議なことに、1人1年当たりの野菜サラダ購入金額は増加傾向に推移しているのに、野菜消費量は減少しているのです。
外食する人は野菜摂取量が少ない?
でもなぜ、野菜消費量が減少しているのでしょうか。
その理由について、サラダよりも野菜の使用量が多い野菜の煮物などが減って、料理内容の変化があるのではないか。
実際に摂っている野菜の量が適量だと思い込んでいるのではないか。
また外食が増えているからではないか、などが理由にあげられるようです。
また毎日1回以上外食する人は、外食しない人に比べて、野菜摂取量が少ないという調査結果もあるようです。
外食・中食は女性も増加傾向に
これらの結果をあわせて考えると、野菜不足を気にして野菜サラダを購入する人は増えているが、おひたしや野菜スープ、みそ汁など野菜をたくさん摂れる料理を食べることが少ないために、結果的に野菜不足になっていることがみえてきます。
また、外食・中食が増えているのは男性だけでなく、女性もまた増加傾向にあるといわれています。
女性活躍推進法が実施されて、女性の幅広い活躍が期待されていますが、その一方で忙しくて疲れているから、食事に手間ヒマかけられない……そんな女性だちの声が聞こえてきそうです。
野菜不足を解消しよう
野菜サラダを食べていると、なんとなく野菜生活を送っているような気になりますが、 生で食べるよりもゆでる、煮る、炒めるなど加熱したほうがたくさん食べられます。
野菜は下ごしらえがめんどうなので、多めに買って休日に冷凍しておくと長期保存もでき、平日あと1品の炒め物や煮物、スープ、味噌汁などに使えて便利です。
それもめんどうという人は、インゲンやブロッコリーなど冷凍食品の野菜をどんどん活用することをおすすめします。
とくに、味噌汁やスープは野菜の栄養素を丸ごと食べられるので◎。これからの季節は、鍋物も活躍しそうですね。
<参考URL>
*平成28年度国民栄養調査の概要
*「野菜をめぐる情勢」(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/tokai/kikaku/renkei/attach/pdf/20170522-1.pdf
*「野菜の消費をめぐる状況について」(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/seisan/ryutu/yasai_zyukyu/y_h29_mitosi/pdf/yasai_shohi_jyokyo.pdf
*「1日の野菜摂取目標『350g』とは」(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/kyusyu/seiryuu/yasaikudamono/pdf/2505yasai2.pdf