世界規模で広がる運動不足……14億人以上も?
たかが運動不足と侮るなかれ……糖尿病や心疾患、がん、認知症などのリスクを高めるといわれる運動不足が世界規模で広がりつつあります。
その数なんと14億人?
世界で4人に1人が運動不足?
人間は経済的に豊かになると運動しなくなるのでしょうか……?
WHO(世界保健機関)がこのたび発表した運動不足に関する調査を見て、そんな印象を持った人も多いのではないでしょうか。
14億人……世界で運動不足におちいっている人の数だそうです(イギリスの医学誌に掲載された推計値)。
その割合は世界で成人の27.5%(男性23.4%、女性31.7%)といいますから、4人に1人が運動不足ということになります。
高所得の国民ほど運動不足?
ここでいう運動不足とは、WHOによると「1週間で2時間半以上のややきついと感じる程度の運動をしていない人」か「75分以上の激しい運動をしていない人」のことだそうです。
「え? そんなに運動するの?」と思った人は、当然4人の中の1人に該当します。
日本では成人の35.5%(男性33.8%、女性37.0%)が運動不足だそうですから、3人に1人ということに……。
ちなみにクウェートはなんと67.0%、ドイツは42.2%、アメリカは40.0%、イギリスは35.9%、フランスは29.3%だそうです。
先進国というか所得の高い国ほど運動不足になる傾向があるようで、低所得の国が16.2%なのに対して高所得だと36.8%の人が運動不足だそうです。
30代女性の9割以上が運動不足?
一方、文部科学省が行なった「体力・スポーツに関する世論調査(平成25年1月調査)」によると、運動不足を実感している国民はWHOの数字の2倍以上、全体の7割を超えています。
とくに20代~30代の女性にその傾向が強く、20代の92.2%、30代の93.0%が「大いに不足」「少し不足」と感じています。
逆に運動不足だと思わない人の割合が高いのは60代と70代以上の高齢者で、男性の40%前後、女性の30%以上でした。
まさに「健康に敏感な高齢者」を証明している数字かもしれません。
座ってばかりの生活……たとえばオフィスでは長時間のパソコン操作、自宅ではスマホやテレビ視聴、移動は車……そんな習慣との決別が必要かもしれませんね。
<参考URL>
*「運動不足の成人、世界に14億人以上 WHOが算出」(朝日新聞デジタル)
https://www.asahi.com/articles/ASL9532FQL95ULBJ002.html
*「運動不足、世界で14億人 WHO発表、日本は36%」(産経ニュース)https://www.sankei.com/world/news/180905/wor1809050015-n1.html
*「体力・スポーツに関する世論調査(平成25年1月調査)」(文部科学省)
http://www.mext.go.jp/b_menu/toukei/chousa04/sports/1338692.htm