
更年期世代は要注意! 女性ホルモン減少が骨粗しょう症を連れてくる
更年期というと、イライラや冷え、のぼせ、ほてりなどの症状に目をうばわれがちです。
でも、目に見えないところで骨の老化も急ピッチで進んでいます。
更年期世代は骨粗鬆症の入り口に
骨がスカスカになって骨折し、寝たきりの原因となる「骨粗しょう症」は、女性に多い病気として知られています。
高齢者がなるというイメージがあるせいか、今はまだ大丈夫。60代、70代になったら気をつけようと思っている人が多いようです。
でも、骨粗しょう症対策は、20代、30代から必要ですし、更年期世代となれば、危険エリアに突入。骨粗しょう症の危機は、すぐそこに迫っています。
50代後半から急激に増える
女性ホルモンのエストロゲンといえば、女性の若々しさと元気を保ってくれる大事なホルモンですね。
肌のハリや潤いを保ってくれるのもエストロゲンの働きによるものですが、実は、コレステロールの代謝にかかわっていたり、骨量を維持してくれる働きもあります。
したがって、女性ホルモンの分泌の低下とともに骨量も同じようなカーブを描いて低下し、女性ホルモンの分泌がなくなる閉経後からは、数年間の間に骨密度が激減。骨粗しょう症になる人の割合がぐっと高くなります。
骨粗しょう症の患者さんは、50代後半から急激に増えて、60歳代の女性の約3割が、70代では約4割の人が骨粗しょう症になっているといわれています。
最初のうちは自覚症状ナシで進行する
骨粗しょう症になっても最初のころはほとんど自覚症状がないといわれています。
知らないうちに徐々に進行し、やがて身長が縮んだり、立ち上がるとき重いものを持ち上げるときに背中や腰が痛んだり、背中や腰が曲がってくるといった症状があらわれてくるといいます。
自分ではまだまだ若いと思っているのに、知らないところで骨の進行がすすんでいくなんて、ショックですね。
40歳になったら骨密度検査を受けよう
しかも、いったん骨粗しょう症になってしまうと、もとに戻すことができなくなるそうです。
だから、早め対策が大事。
40才になったら、定期的に骨密度の検査を受けて自分の骨の状態を知っておきましょう。
骨密度の検査は整形外科などで行っていますが、多くの自治体では、女性を対象に40、45、50、55、60、65、70歳(5年刻み)で骨粗しょう症検診を行っているようです。
お住まいの地域の広報誌やホームページ、保健センターに問い合わせするなどして確認しておきましょう。
<参考資料>
*『更年期障害 これで安心』(小学館:堀口雅子監修)
<参考URL>
「骨粗鬆症について どんな検査をするの?」(公益財団法人 骨粗鬆症財団)