プラスコラム
PLUS COLUMN

低温やけどにご用心!

春はすぐそことはいえ、朝晩はまだ冷える日もありますね。

こんなときに多いのが低温やけど。

寒がりやさん、冷え性の人はとくに注意が必要です

 

温かく感じる程度でもやけどが起こる

熱湯がこぼれたり、高温のアイロンに触れるなど、一般にやけどといえば、高温の液体や熱源などが皮膚に触れて起こるもの。

でも、それほど高くない温度でも起こる場合があります。

それが「低温やけど」です。

カイロやヒーター、床暖房、温風暖房機、湯たんぽなど、あたたかく気持ちよく感じる程度温度でも、長時間にわたり同じ部位を温めていると低温やけどが起こるそうなのです。

 

見た目は軽くても症状は深刻

低温やけどのやっかいなところは、痛みを感じにくく、皮膚表面はわずかなやけどに見えても皮膚の深いやけどであることが特徴なのだそうです。

軽いやけどだと思って軽視していると、見た目以上にやけどが深く、悪化して長期治療が必要になったり跡が残ることもあるといいます。

皮膚に違和感を覚えたときは、早めの受診をおすすめします。

 

職場で起こりやすい低温やけど

就寝中に湯たんぽがふくらはぎにあたっていた、電気カーペットやこたつでうたた寝をしてやけどを負ったなど、いろいろな事例があるようですが、使い捨てカイロによる低温やけども少なくありません。

使い捨てカイロを背中に貼って仕事をしていた、おなかをあたためようとTシャツの上からカイロを腹部に貼っていたなど、職場でも低温やけどが起こることがあるそうです。

また、カイロをあてた部分をガードルなどで圧迫すると、低温やけどを起こしやすくなるそうなので、冷え性、寒がりの女性は気をつけたいものですね。

 

長時間の使用に注意する

低温やけどを防ぐには、長時間同じ場所をあたためないことが大事だといわれています。

そのほかにも使い捨てカイロであれば、直接肌にあてない、カイロのあたっている場所を圧迫しないなどの注意が必要のようです。

日常の思わぬところに潜む低温やけど。暖房器具や保温グッズは使い方に気をつけて、安全に快適に寒さを乗り切りたいものですね。

 

<参考URL>

*「湯たんぽを正しく安全に使いましょう」(消費者庁)

https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_safety/release/pdf/consumer_safety_release_171206_0001.pdf

 

*「使い捨てカイロ 温まる仕組み/貼る場所による効果的な使い方」(KINCHO)

http://www.kincho.co.jp/seihin/housewares/kairo/kairo_mechanism/index.html

 

*「使い捨てカイロによる低温やけどにご注意ください」(埼玉県庁)

https://www.pref.saitama.lg.jp/b0304/syouhintest/kairotest.html

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。