くしゃみはなぜ出る?くしゃみの雑学
ハッ、ハッ、ハッ、ハックショ~ン。
花粉症の季節はくしゃみが止まらない人も多いかもしれません。
でも、くしゃみってなぜ出るんでしょう?
くしゃみは体の防御反応
1~2回のくしゃみなら「誰かがウワサしているのかな?」なんて言ってすませられますが、くしゃみを大連発してしまうと、なんだかバツが悪くなりますね。
くしゃみは、異物を吹き飛ばして呼吸器を保護するための防御反応だといわれています。
空気中には、ほこりや花粉、ウイルス・細菌などが浮遊しています。
こうした異物を吸い込むと鼻粘膜にくっつきます。
それを排出しようと気道からは勢いよく空気が押し出され「ハックショ~ン」と、くしゃみがでるそうです。
くしゃみの爆発的な勢い
勢いよく出るくしゃみは、なんと時速300km以上といわれています。
まさに、F1のレーシングカー並みの速さですね。
くしゃみが飛ぶ距離は、2~5メートル。
1回あたりのくしゃみで、約4万個の飛沫と飛沫核(飛沫の水分が蒸発した小さな粒子)が生じるといわれています。
風邪やインフルエンザにかかっているときにくしゃみをすれば、まさに一瞬で、周囲に大量のウイルスをまき散らすことになります。
くしゃみエチケットを心がけて
口と鼻を抑えずに、無防備にくしゃみをする人がいますが、周囲にとっては大迷惑。
ちなみに、厚生労働省は、他人に感染症をうつさないために、咳やくしゃみをする際にはマスクの着用や、ティッシュやハンカチ、上着の内側や袖などで鼻や口を覆うことをすすめています。
ぎっくり腰になることも
くしゃみは大きく息を吸い込んで、爆発的に息を吐き出します。
そのためくしゃみの瞬間は、腰に多大な負担がかかるそうです。
くしゃみが原因でぎっくり腰になることもあるとか。
また、骨粗しょう症が重症になると、くしゃみの衝撃で骨折することも珍しくないそうです。
たかがくしゃみとあなどれませんね。
気遣いのマナー
ところで、英語圏ではくしゃみをした人に対して、「Bless You」というそうです。
「お大事に」という意味くらいでしょうか。
そう言われたら「thank you」と返すのが礼儀とか。
くしゃみをしたら「お大事に」「ありがとう」――こうした気遣いの言葉は、日本語でも、しっくりきますね。
ちょっと試してみたくなります。
みなさんはいかがですか?
<参考資料>
*からだのしくみ事典(日本実業出版社:安藤幸夫著)
<参考URL>
「咳エチケット」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000187997.html