プラスコラム
PLUS COLUMN

40代から徐々に始まる脳の老化 「旅計画」を立てて脳トレを

今年のゴールデンウィークは、最大10連休。みなさんは、どんな計画を立てていますか? 

大きな旅に出かける人もいれば、家でのんびりという人も多いかも。

旅の予定がない人も、1日くらい日帰り旅行の計画をたててみてはいかがでしょうか?

 

ワクワク気分で脳が活性化?

あそこに行って、これを見て、お昼はどこで食べよう……旅の計画は立てているときから、気分がワクワク盛り上がってきますね。

じつは旅の計画を立てることは、気分が盛り上がるだけでなく、脳科学的にもいろいろいいことがあるようです。

その1つが、前頭葉の活性化。

前頭葉のなかでもちょうど、おでこの後ろあたりに位置する前頭前野は、思考や記憶、・創造や判断、応用力などを司る、脳の司令塔ともいわれる領域。

目標設定をして、計画的に効率的に行動を起こすといった、高次な活動、つまりビジネスシーンには欠かせない脳の活動を担っているそうです。

ところが、悲しいことに加齢とともに起こる脳の老化は、この前頭前野から始まるといわれています。

 

脳の老化は40代から?

「脳の萎縮なんて高齢者の話」と思われるかもしれませんが、実は脳の萎縮のはじまりは40代から始まっているといわれています。

40代になると体力が落ちて来たと感じる方が多いかもしれませんが、実はひそかに脳も老化がはじまっていたのですね。

 

旅計画で脳をフル活動

脳の老化を防ぐためには前頭前野を活性化させることが重要だといわれています。

具体的には、いろいろな人としゃべったり、好きなこと、新しいことに挑戦して「楽しい」「うれしい」気持ちになることなどが脳の活性化につながるそうです。

そして、私たちはふだんあまり意識をしていませんが、旅の計画を立てるときも脳をフル稼働させているそうです。

計画力というのは、新しいことをするときに、段取りを考えて実行する能力。

旅はまさにこの「計画力」を鍛えるのにうってつけだといえます。

もちろん、旅に出ることで気持ちがリフレッシュしますし、旅のあとは、撮った写真をみて思い出を振り返ることは、脳のエピソード記憶を鍛えることにもつながるそうですよ。

またいろいろな調査研究から、旅は幸福アップさせるといった結果も出ているようです。

わざわざ遠くへ行かなくても、近場でも 効果があるそうです。

今度の連休には、これまで足を伸ばしたことのない場所を訪れてみませんか?

 

<参考図書>

*「予防と健康の事典」(小学館)

 

 

 

 

プロフィール

医療ライター
中出 三重

株式会社エム・シー・プレス勤務(医療ライター・編集者)

*出版社勤務、フリー編集者を経て、企画・編集室/株式会社エム・シー・プレス勤務。

*女性を取り巻く医療と健康、妊娠・出産・育児の他、予防医学、治療医学などを中心に、多くの単行本を企画・編集・執筆。

*楽しく食べること、おいしく飲むことをこよなく愛する。休日の楽しみは公園ごはんと街歩き。