仕事をしながらランチしてない?
働く人の楽しみは、やっぱりひと息つけるランチタイム。
ゆっくりお昼を食べたいところですが、仕事の都合で早飯にならざるを得ない人もいるのでは?
みなさんは、どんなランチをしていますか?
ランチにかける金額は?
新生銀行が行った「2019年サラリーマンのお小遣い調査」から働く男女の昼食事情をみてみましょう。
まずは1回のランチにかける金額(弁当持参を除く)は、男性会社員は前年度から15円減少して平均570円。
女性会社員の場合は、前年度から微減して平均581円と女性が少し多い傾向に。
ランチはお弁当派が優勢
次に昼食の内訳をみてみると、なんといってもお弁当持参派がトップ。
男性は34%が、女性は半数以上の53.5%の人がお弁当を持参しています。
次に多いのが、お弁当購入派(男性23.6%、女性21.5%)。
次いで男性は社員食堂、外食と続き、女性の外食、社員食堂の順番で続きます。
なかには「おごってもらう」という、うらやましい回答も、男女ともに0.9%ありました。
いずれにしても、圧倒的に多いのが弁当派。女性の場合、持参弁当と購入した弁当をあわせると7割以上の人が「昼食はお弁当」と答えています。
お弁当にかける時間は?
では、昼食時間にかける時間はどのくらいなのでしょうか。
調査の結果出て来た平均昼食時間は、男性は21.6分。女性はそれより7分多い29.1分でした。
男性の場合、10分以下と答えた人も十数パーセントいました。
昼休み返上で仕事する人が3割近くも
ランチタイムの過ごし方のトップは、男女ともに半数上の人が「インターネットの閲覧」と答えています。
2位は、男性は「昼寝・休息時間」(33.4%)、女性は「同僚とのおしゃべり」(38.1%)。
そして、男女ともに「昼食後に仕事の続きをする、仕事をしながら昼食をとる」が3位に。
男性は29%、女性は26,7%と全体の実に3割近い人がランチタイムに仕事をしていました。
働き方改革で残業できない分、昼休み返上で働く人も少なくないようです。
「仕事しながらランチ」の弊害
多忙なときは、仕事をしながらでも食べられるおにぎりやパンで食事をすませがちです。
でも、こんな食事が常態化してしまうのは、考えもの。
健康面で問題が出てくると専門家は指摘します。
たとえば、おにぎりなどの炭水化物を一気に食べると、血糖値を急上昇させてしまいます。
急激に上がった血糖値は急激に下がるため血糖値の変動が大きくなり、II型糖尿病を発症しやすくなるといわれています。
さらに、皆さんもご存知のように、食べる量とは別に早食いそのものが肥満に影響することもよく知られています。
早食いの習慣のある人ほど肥満度が高いことが分かっているそうです。
栄養面でも問題が
また、仕事をしながらの食事は、とにかくおなかが満たされればよいというわけで、おにぎりなどの炭水化物主体になりがちです。
おかずをとらないと、十分なたんぱく質がとれなかったり、ビタミンやミネラル、食物繊維といった栄養素が日常的に不足していきます。
その結果、疲れやすい、やる気が出ない、風邪をひきやすいなどさまざまな不調が起こってくるといいます。
ランチタイムは、脳を休めてリフレッシュ
さらに、休憩時間は脳の健康にとっても大事な要素。
仕事中は定期的な休憩を入れることで、生産性や創造力も向上させることができることが分かっているそうです。
お昼休みも続けて仕事をしていては、脳の疲れも取れません。
脳疲労を蓄積させないためには、オン・オフの切り替えが大事だといわれています。
仕事のパフォーマンスを上げて、長く健康に働くためには、昼食のとり方の見直しが不可欠なのかもしれません。
<参考URL>
*「2019年サラリーマンのお小遣い調査 結果について」(新生銀行)
https://www.shinseibank.com/corporate/news/pdf/pdf2019/190621okozukai_j.pdf
*「みんなの食育」(農林水産省)
http://www.maff.go.jp/j/syokuiku/minna_navi/topics/topics4_02.html