口臭が気になるときは…
年齢、性別を問わず、口臭を気にする方は多いですね。口臭の原因はさまざまですが、大きく分けると(1)生理的な口臭、(2)口内環境が悪くて起こる口臭、(3)全身的な病気が原因で起こる口臭などがあります。
口臭を起こす原因
年齢、性別を問わず、口臭を気にする方は多いですね。口臭の原因はさまざまですが、大きく分けると(1)生理的な口臭、(2)口内環境が悪くて起こる口臭、(3)全身的な病気が原因で起こる口臭などがあります。
生理的な口臭は誰にでもあるもの。たとえば、にんにくやネギ類などにおいの強い食べ物を食べたあとやお酒を飲んだときなどは、口臭が発生しやすくなります。
また、とくににおいの強いものを口にしなくても、1日の間では起床時や空腹時、緊張したときなどは、口臭が一時的に強まります。
唾液の分泌と口臭の関係
でも、なぜ1日の中でも口臭の出やすいときがあるのでしょうか。それは唾液の分泌と関係しています。
唾液にはさまざまな働きがありますが、歯の健康を守るために大きな役目を果たしているのが唾液のもつ「抗菌作用」と「自浄作用」。唾液がたくさん出ていれば、食べかすがある程度洗い流されて、細菌の繁殖も抑えられるというわけです。
唾液は、日中起きている間と食べているときにたくさん分泌されます。反対にほとんど分泌されないのは、眠っているとき。このため、誰でも寝起きは一時的に口臭が強くなるのです。また、空腹時や緊張しているときにも唾液の分泌が減ります。3食きちんと食事をし、リラックスタイムを持つことは、口臭予防の面からも大切なのです。
忙しくて食事ができないとき、緊張しそうな場面などでは、歯磨きや口腔洗浄剤などを使ってケアをしたり、キシリトール入りのガムを噛んで唾液の分泌を促すとよいでしょう。
舌苔も口臭の原因に
起床時や空腹時に限らず、いつも口臭があるというときは、口内環境に問題があるか糖尿病や胃腸の病気など全身の病気が原因かもしれません。中でも多いのが、舌苔の汚れや歯周病など口腔環境が原因で起こる口臭です。
舌苔というのは、舌に付着した汚れのこと。舌の表面には、舌の細胞が剝がれたものや細菌の死がいなど、口の中のいろいろな物質がアカのように堆積しています。舌に付いている白や黄色っぽい苔のようなものが舌苔です。舌苔が細菌によって分解されるときに、口臭の原因物質となる揮発性硫黄化合物が発生します。
毎日行う必要はありませんが、ときどきは、舌のお掃除をして汚れを取り除きましょう。舌苔のお掃除には、専用のグッズも発売されていますが、やわらかい歯ブラシでも除去できます。ただし力を入れてごしごしこすると舌の表面を傷つけてかえって舌苔が増える原因になります。軽いいタッチでやさしくお掃除してください。
また、舌苔をつきにくくするためには、唾液の分泌をよくすることも大事です。食事はいろいろな食品を良く噛んで食べ、規則正しい生活を心がけてください。
歯のトラブルを解消して口内環境を整えて
虫歯や歯周病も口臭の大きな原因になります。3か月~半年に1回は定期的に歯科医院で検診を受けて、歯のトラブルがないかをチェックしてもらったり、歯垢を除去してもらいましょう。同時に、正しいブラッシングの仕方も教えてもらえます。
口の中の環境を整えるだけで、口臭のほとんどが解決します。
気になるときは、歯科医院で口臭チェックを
口臭はなかなか他人が指摘してくれるものではないので、「私の口、臭わないかしら」と思い悩んでいる方も多いのではないでしょうか。こんなときは、歯科医院で口臭チェックしてもらうのが口臭の悩み解消の早道です。
最近は口臭に力を入れている歯科医院が増えてきました。口臭の有無だけでなく、臭いの強さや原因まではっきりと測定できる機器を備える歯科クリニックもあります。
臭いは主観的なものが入りがちですが、口臭測定器で測定すれば口臭の程度が数値ではっきりと出てきます。また、口臭の原因が分ければ、それにあわせて対策がたてられます。口臭があるか、ないかをはっきりさせたいときは、ぜひ一度受診をしてください。