うつ病は女性に多い?
身近な心の病気「うつ病」。
今やうつ病患者数は100万人を超える時代に。
実はこのうつ病は、女性に多いこと、ご存じでしたか?
女性のうつ病は男性の2倍も多い
たとえば骨粗しょう症は女性に多く、痛風は男性に多いなど、男女の違いによって病気のかかりやすさが違うことが知られています。
その1つがうつ病で、女性はなんと男性の2倍程度もうつ病になりやすいそうなのです。
男性の2倍も多いなんてかなり驚きの数字ですが、これは日本に限らず世界的な傾向なのだそうです。
女性ホルモンとうつ病の関係
でも、なぜ女性のほうがうつ病になりやすいのでしょうか?
その大きな理由が女性ホルモンのサイクルにあるといわれています。
女性は、毎月の生理周期のほかに、出産や更年期によっても女性ホルモンの分泌が大きく変化しています。
こうした変化が心の状態にも影響を与えていて、女性ホルモンの変化がうつ病の発症に影響を与えていることが知られています。
女性が担う育児、介護……。加えて仕事のプレッシャーも。
もうひとつ、女性はライフサイクルの中で子育て、育児、子離れ、親の介護、肉親との別れなどを経験します。
そしてこれらのライフイベントと仕事との両立のはざまにたって抱えてしまうストレスも多く、それがうつ病の発症率を高めていると指摘する専門家もいます。
他人事とはいえない
うつ病なんて、まさか自分には関係ないと思いがちですが、うつ病は身近なところに潜んでいるようです。
・何をやっても楽しく感じられない
・今まで興味をもてたことに、興味がもてない
・何かよいことがあっても気分が晴れない
などの気分が2週間以上続くときは、うつ病を疑って早めの受診をおすすめします。
精神科や心療内科を受診するのは敷居が高いと思う人は、まずはかかりつけの医師や職場の産業医に相談してみてはいかがでしょうか。
うつ病がひどくなると、受診する決断力も落ちていることがあるといいます。
最近自分でも変だなと感じたら、早めに専門家の手助けを借りたほうがよさそうです。
<参考URL>
*「みんなのメンタルヘルス うつ病」厚生労働省
https://www.mhlw.go.jp/kokoro/know/disease_depressive.html
*「こころの耳 うつ病とは」(厚生労働省)