健康に良い炭水化物ってある?
糖質制限ダイエットなどで、すっかり悪者扱いになっている感じの炭水化物。
炭水化物は本当に体に悪いのでしょうか?
炭水化物はダイエットの敵?
糖質制限のダイエットといえば、まず槍玉に上がるのがご飯をはじめとする炭水化物ですね。
炭水化物を食べると太るというイメージがあるせいか、主食のご飯を控えたり食べなかったりする人が少なくありません。
寿司屋に行ってシャリ抜きの寿司を注文したり、ご飯の代わりに野菜を使った牛丼など、まるでご飯を目の敵にしているメニューも少なくありません。
糖質制限ブームの広がりもここまでくると、ちょっと待って、行き過ぎてない?という感じになります。
見直したい「茶色い炭水化物」
でも、同じ炭水化物でも体に良いものがあることがさまざまな研究からわかってきているそうです。それが、精製されていないいわゆる「茶色い炭水化物」。
玄米や雑穀類、大麦、オート麦、ライ麦、キヌア、全粒粉、そば粉などが挙げられています。
精製されていない「茶色い炭水化物」にはビタミンB群をはじめとしてビタミンEやミネラル、食物繊維などが豊富に含まれていて、玄米など「茶色い炭水化物」は動脈硬化や肥満、糖尿病などのリスクを下げることがわかっているそうです。
つまり「茶色い炭水化物」は悪者どころか体に良い影響を与えるようなのです。
「白い炭水化物」はとりすぎ注意
一方、精製された白米や小麦粉などは「白い炭水化物」といわれているらしいですが、それらは柔らかくて食べやすい一方、精製される過程で、ビタミンなどの大事な栄養素が取り除かれてしまうそうなのです。さまざまな研究から、白米の摂取量が多いと糖尿病のリスクを上げることが知られています。
また、精白されている白い炭水化物は、血糖値を上げて動脈硬化を進ませ、脳卒中や心筋梗塞などのリスクを上げることが報告されているそうです。
炭水化物をとるなら白より茶色
つまり単純に、炭水化物=悪者と捉えるのではなく、体に良い炭水化物もあることを考えてご飯を食べるのが今風の炭水化物の摂り方ともいえるかもしれません。
「糖質」は脳の唯一のエネルギーだといわれています。主食をすっかり抜くといった無理なダイエットはリバウンドしがちともいうし、極端な糖質制限は弊害があるという専門家もいます。
痩せたのはいいけれど、健康を害したということでは本末転倒です。
炭水化物を摂るなら白より茶色。上手に主食を選んで、健康にダイエットしたいものですね。
<参考資料>
*「心の病を治す 食事・運動・睡眠の整え方」(翔泳社刊 功刀浩著)
*「世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事」(東洋経済新報社刊 津川友介著)