巷でブームのアルコール度数の高いストロング系飲料は 飲み方に気をつけたい
最近、若者のビール離れが進んでいるそうなのです。
代わって台頭しているのがチューハイだといいます。
中でも最近は、アルコール度数の高い缶チューハイが人気のようですが……。
家飲み志向で増えてきた「RTD」とは?
消費税が10%になって、外で飲むより家飲みが増えたという人も多いのではないでしょうか?
みんなと飲むのもいいけれど、家飲みは自分のペースで好きなものを食べたり飲んだりできる利点がありますね。
その家飲みで増えているのがRTDといわれる飲料。
RTDとは、「Ready to Drink」の略語で、缶チューハイやハイボール、カクテルなど購入後そのまますぐに飲めるアルコール飲料をさしているのだそうです。
人気は高アル・ストロング系
酒類メーカーサントリーの「サントリーRTDレポート2019」によると、今このRTD市場が延びていて、直近10年間で約2倍も市場規模が延びているとか。
しかも近年はアルコール度数の高い、ストロング系が人気のようです。
そういえば、ストロング系の缶チューハイのコマーシャルなどをよく目にするようになりました。
手軽で安く酔える
さらに「サントリーRTDレポート2019」では、自宅で飲む機会がもっとも増えたのはRTDであり、RTDユーザーは食事中に飲むことが多い傾向があると報告しています。
アルコール度が高いRTDについては、1年前と比較して、自宅で飲む機会が「増えた」と答えた人は40.9%、「減った」と答えた人14.9%と、高アルコール系を好む人が増えていることがわかります。
手軽に飲めて、安上がり。しかもアルコール度が高いから、すぐに酔える点も魅力のようです。
アルコール度数が高いと1本で1日の適量超えてしまう
ところで、アルコールの度数が高ければ、それだけアルコールの量も増えます。
「アルコール健康医学協会」によると、通常、純アルコール量はお酒の量(ml)×[アルコール度数(%)÷100]×0.8の数式で導き出されるそうです。
つまり、缶チューハイのストロング系・アルコール9%の場合、350ml缶1本に含まれるアルコール量は、25.2gグラムになります。
厚生労働省によると、1日当たりの節度ある適度な飲酒は20グラムですから、1本飲むだけで、1日の適量を超えてしまうことになります。
女性の場合、男性よりもさらに少ない量が適当であるとされていますから、女性はとくに注意が必要のようです。
お酒の適量を意識しよう
最近新聞などで、アルコール度数の高いRTD飲料について、専門家がアルコール依存の危険性を指摘する記事を見かけるようになりました。
帰宅して、食事とともに楽しむアルコール。仕事を頑張ったあとのアルコールは、格別なおいしさがあるかもしれません。
けれどもいつの間にかそれが習慣になると、アルコール依存の道を進んでしまう危険性も……。
そうならないためにも、お酒は適量を守って、楽しく健康的に飲みたいものですね。
<参考資料>
*ストロング系缶酎ハイ「依存症リスク 飲み過ぎダメ」(東京新聞2019年11月1日)
<参考URL>
*「RTDに関する消費者飲用実態調査 サントリーRTDリポート2019」(サントリースピリッツ株式会社)
https://www.suntory.co.jp/news/article/13396.html
*「お酒と健康 飲酒の基礎知識」(アルコール健康医学協会)
http://www.arukenkyo.or.jp/health/base/
*「健康日本21(アルコール)」(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/www1/topics/kenko21_11/b5f.html