読書でストレス解消?
突然ですが、最近みなさんは本を読みましたか?
読書についてはちょっと興味深い研究調査結果があるようですよ。
読書離れが顕著に
スマホ普及率が9割を超えるといわれる時代。
電車の中ではスマホをいじるのが当たり前の光景になり、電車で本を読む人はほとんど見かけなくなりました。
日本人は本を読まなくなったといわれて久しいですが、実際、どんどん読書離れが進んでいるようなのです。
文化庁の「平成30年度 国語に関する世論調査(平成30年度)」によると、1か月に1冊も本を読まない人は、47.3%と、実に回答者の半数近くを占めていました。
さらに「以前に比べて読書量は減っているか」との問いには、67.3%もの人が「読書量が減っている」と答えているのです。
読書離れの理由は「忙しいから」がトップ
その理由はさまざまですが、平成25年度の同調査によると、もっとも多かった回答が「仕事や勉強が忙しくて読む時間がない」で51.3%。
次いで「視力など健康上の理由(34.4%」、「情報機器(携帯電話、スマートフォン、タブレット端末、パソコン、ゲーム等)で時間がとられる(26.3%)でした。
1位と3位を合わせれば、8割近くの人が仕事や勉強、スマホなどの情報機器の利用に忙しく、読書に時間が取れないというのが現状のようです。
読書はゲームよりも、ストレス軽減に効果あり?
仕事や家事に育児にと、時間に追われてストレスをためがちな現代人。
忙しいし、疲れてしまった読書どころではないという人も多いことでしょう。
でも、実は読書こそストレス軽減になるといった興味深い研究結果があります。
英国の研究チームによると、読書は短時間でストレス解消に効果があることがわかったそうです。
静かな場所で読書をすると、わずか6分ほどで6割以上のストレスを軽減できるとか。
ちなみに、読書の次にストレス軽減効果があったのは音楽鑑賞。
次いでコーヒータイム、散歩と続き、5位はテレビゲームだったそうです。
また、米国心理学会が効果があると証明されたストレス解消法にも、「読書や音楽を楽しむ」をあげています。
「没頭できる本」がポイント
たしかに、おもしろい小説を読んでいると嫌なことも忘れて、小説に没頭してしまうこともしばしば。
読書は、脳の活性化し、想像力を養う、言葉の表現力を豊かにするなどさまざまなよい効果があるといわれていますが、ストレス解消という意外なメリットもあるようなのです。
ただし、どれだけ本に没頭できるかも大きなポイントになるそうです。
読みたくもない本を無理して読んでもその効果は薄いようです。
「この1冊」を見つけよう
ビジネス書や哲学書、実用書、文芸などいろいろなジャンルの本があると思いますが、ストレス解消に読むなら、自分が面白いと思える本、リラックスできる本がいちばん効果的でしょう。
娯楽性を追求するなら、やっぱり小説もしれません。
小説は初心者という人は、手始めに話題になった本屋大賞受賞作あたりから読み始めるといいかも。
映画化されたりドラマ化されたものも多くあります。
ハラハラドキドキしたり、感動したり、思わず泣けてしまったり、心がゆさぶられるような1冊と出会えるといいですね。
<参考>
*平成30年度「国語に関する世論調査」の結果の概要(文化庁)
*「読書はストレスを軽減するのに役立つ」(ザ・テレグラフニュース)
https://www.telegraph.co.uk/news/health/news/5070874/Reading-can-help-reduce-stress.html
*「広がる“読書ゼロ”~日本人に何が~」(NHK クローズアップ現代)